クルーズ船 お酒の持ち込み方法

クルーズ船内では様々なお酒が有料で販売されており、船外からの持ち込みは原則禁止のルールがあります。

でも一週間にもなる豪華客船の旅、せっかくだから旅先で買ったお酒や、自分のお気に入りのお酒を船上で飲んでみたいとお考えの方はいませんか。

原則は持ち込み禁止なのですが、実際は船会社ごとに細かくルールが決められており、条件を満たせば持ち込めるケースもあります。

この記事では、船会社ごとに異なるお酒持ち込みのルールを確認できるよう一覧にまとめ、ルールが書かれた原典へのリンクをご案内します。

また、具体的にお酒の持ち込みは船でどのようにチェックされているのか、実際にお酒をクルーズ船に持ちこんだ筆者の経験を踏まえてご紹介します。

お酒は持ち込めず、船内で買うものと思い込む必要はありません。しかし、ルールをよく知らないままお酒を持ち込もうとすると最悪没収されてしまうこともあります。

事前にこの記事で確実なお酒の持ち込み方法を準備し、旅先をあなたの一番好きなお酒で楽しんでください。

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アルコール持ち込みのクルーズ各社ルール

いくつかの船会社では、開栓料などのルールを守れば多少は酒類を持ち込むことが許されています。

大抵のルールは、最初の酒瓶1本か2本までは、自分の客室内で飲むぶんには原則無料持ち込み可というものです。

しかし船会社ごと、場合によっては航路エリアごとにルールが細かく異なっており、自分の船のルールを事前に知っておくことが大切です。

2019年現在、主なカジュアル系・プレミアム系船会社ごとの酒類持ち込みルールを下記にまとめました。

見出しの船会社名をクリックするとルール原文のサイトに飛ぶようになっています。ディズニーのみ英語で、他はすべて日本語です。

ルールは随時変わる可能性があるため、必ず自分の船の最新ルールをご確認ください。

「開栓料」とは、持ち込んだ酒を船内のレストランや公共エリアで飲む場合に請求される費用です。単に船内に持ち込んで、自分の客室内で飲むぶんには費用はかかりません。

「持込料」とある場合は、乗船時のセキュリティチェックの時に単に酒を持っているだけで請求されます。

ちなみに船内で酒を買う場合、ビール7ドル、カクテル10ドル、ワインボトル25ドル以上くらいが相場です。

ロイヤルカリビアン
最初の乗船日に限りワイン、スパークリングワイン2本までに限り可。 開栓料15ドル/1本あたり

プリンセス
最初の乗船日で日本の港に限り、750mlワイン、シャンパン1本まで 開栓料15ドル なお2本目以降も可だが持込料15ドル/本

ホーランドアメリカ
最初の乗船日に限り750mlワイン、シャンパン1本まで 開栓料15ドル なお2本目以降も可だが持込料18ドル/本途中の寄港日は750mlワイン、シャンパンが持込料18ドル/本

ノルウェージャン
未開封のワイン、シャンパンに限り可。 開栓料15ドル:750ml、30ドル:1500ml※最初の乗船日でなくても、寄港地で買って未開封なら持ち込めます

カーニバル
最初の乗船日に限り750mlワイン、シャンパン1本まで 開栓料15ドル

ディズニー
未開封の750mlワイン、シャンパン2本までか、ビール6本までに限り可。   ※最初の乗船日でなくても、寄港地で買って未開封なら持ち込めます

セレブリティ
最初の乗船日に限り750mlワイン、スパークリングワイン2本まで可。 開栓料25ドル/本

MSC
持ち込み不可

コスタ
持ち込み不可

ルールにワインとかシャンパンとかあるけど、他の酒はだめなの?

A:だめです。他の酒、焼酎やウイスキーなどを持ち込もうとすると没収(下船時返却)されます。理不尽ですが。。

クルーズ船でお酒の持ち込みはどのようにチェックされているのか

乗船時にはセキュリティチェックがあり、荷物はX線検査機に通されます。

このチェックは最初の乗船時以外に、途中の寄港地観光を終えて再乗船する際にも毎回行われます。なお各下船の際はチェックはありません。

X線でひっかかると、荷物を自ら開けて中身を見せることを要求されます。

このとき酒類が荷物にあると、ルールに従って持込料を求められたり、酒びんごと没収されてしまうこともあります。※没収された酒類は下船時に返却されます。

混んでいるときなどは特に周りに迷惑になるため、持込料ルールのある船では忘れず自らX線を受ける前に申告しましょう。

豪華客船へのお酒持ち込みに関する実際のケース

持ち込めた筆者のケース

筆者はノルウェージャンで旅をしたとき、途中の寄港地で750mlワインをお土産として1本買い、船に預けようとX線検査機の手前で自ら船員に提出したことがあります。

このときはクルーズカードの提示(部屋のキーカード)を求められ、そのあとワインボトルをその場で手渡し返却されました。

最初アルコールは必ず預けなければならないものと思いこんでいたので驚きましたが、あとでよく船のルールを見たらルール通りの運用だったことが分かりました。

ノルウェージャンは未開封なら途中の寄港地でも堂々と持ち込めるのです。それをレストランで開けたら初めて開栓料を取られますが、自分の客室で飲むぶんにははじめから自由です。

チェックをすり抜けてしまうケース

出港1時間前など乗船客が集中する時間帯には、X線を通してもチェックをすり抜けて持ち込めてしまったという人も、実際には結構います。

このすり抜けに関してですが、最初からそれを目的としている人も中にはいるのか、そうした目的のための道具があります。

実際に使用している人を見たことはありませんが、ラムランナーフラスコ/rum runner flask というソフトボトル商品はこうしたチェックをすり抜けてお酒を持ち込むことを目的としたものです。

しかしどう見てもボトルの口が小さすぎ、移し替えるのは苦労しそうです。実際そういう苦情があったのか、移し変えるための漏斗も付属するようです。

でも寄港地で漏斗を使って酒を移し替えてる絵柄を想像すると。。。。ちょっと必死すぎて無理があるように思います。

X線検査は必ず毎回あるのか

同じ国内の寄港地が連続する場合や日本発着便は、X線検査機が省略される場合があります。

しかし別の国へ移動した場合は、検査は再開されます。

例えば横浜出港で、途中の福岡や沖縄ではX線検査がなかったとしても、次の寄港地で台湾に行ったら再乗船時に検査はあります。

クルーズ船へのアルコール類持ち込みは事前のルール確認を

クルーズ船のお酒の持ち込みに関する扱いは、船ごとにルールも異なれば、チェックの度合いもまちまちなのが実態です。

うっかりしてルール違反を注意されたときは、すぐに指示に従いましょう。

事前にルールを熟知した上で準備をすれば、自分の好きなお酒や旅先で買ったお酒を船に持ち込んでクルーズの旅をさらに充実したものにできます。

ぜひ、あなたのクルーズ旅に最適なスタイルを見つけ出してください。

多くのクルーズ船は船内のアルコール販売からも利益を得るビジネスモデルになっており、船内の有料バーの多さからもそのことが伺い知れます。

酒の持ち込みに関するルールが各社多様なのも、各社それぞれのお酒に関するビジネスへの考え方の差から来ているものでしょう。

ところで食品類の持ち込みについてですが、例えば外国から日本へは、肉類や果物、種子、植物などは法律で禁じられており、持ち込めません。

外国間を渡り歩くクルーズ船ではどうでしょうか。。?

国によって多少異なるでしょうが、やはり日本と同じく疫病の恐れのあるものや、種子で増えてしまうものは持ち込みも持ち出しも禁止となっています。

このルールはお酒のときのような船会社の自主ルールでなく、各国の法律に基づくものですから、意図的に破れば罰せられる(高額な罰金など)可能性があります。

よく事前の案内を確かめ、少しでも法に触れそうなものは、再乗船までに捨てましょう。

持込料や没収で済むお酒類と異なり、甘く考えていると大変痛い目をみます。


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