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酢・重曹・茶葉・アルコール・高温・漂白剤・オゾンの清掃除菌消臭力比較

お部屋や食器の安全な清掃・除菌消臭方法を調べると、実に無数のやり方が目に飛び込んできます。しかも、酢と重曹を混ぜようとか漂白剤を混ぜるなとか、混合まで指示があるのでいよいよ訳が分かりません。

そもそも、一番良く効いて、安全で便利な材料はどれなのか?

酢・重曹・茶葉・アルコール・高温・漂白剤・オゾンの清掃除菌消臭力比較

ここでは各手法が端的にどの程度有効なのかを一覧表に比較整理してあります。

結論から言って口に触れる機会の多いキッチン周りや、幼児や小動物の手肌に触れやすく洗い流せない床掃除では、茶葉・アルコール・高温を使い分けるのがベストです。記事ではその物性的な根拠がまとめてあります。

また、酢と重曹を混ぜると除菌効果が失われますが、上手いやり方はあります。酢と漂白剤は混ぜてはいけません。どれとどれを混ぜると問題があるかや、コツも、一覧表にまとめておきました。ご覧ください。

この記事の著者

この記事は築50年級の賃貸に長年居住し除菌消臭家事を経験してきた設計士の筆者 デフラグライフより、設計業務でゴミ置き場の脱臭機構など臭いの物理的性質を理解する立場からお送りします。

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混ぜるな危険 除菌消臭素材の混濁安全一覧表

各種素材の除菌消臭効果を比較検証する前に、まずは安全を確保しましょう。混ぜていけない組み合わせを先に理解しておく必要があります。

頭で考えるとこんがらがりますが、一覧表で見れば単純で、注意点はざっくり3種に絞れます。

混ぜる組み合わせ重曹茶葉アルコール高温漂白剤
酢(酸)無害に中和される×有害なガスが出る
重曹
茶葉○美味しい
アルコール(エタノール)揮発する
高温(100度以上)×有害なガスが出る
漂白剤(塩素系)
オゾンは常温で気体状態にあり、還元反応で酸素に変わります(混ぜる機会がない)

酢やクエン酸と重曹を混ぜると除菌効果は無くなるが

酢やクエン酸といった弱酸と、弱アルカリ性である重曹類を混ぜると中和され、酸の除菌効果が無くなります。

酢やクエン酸と重曹を混ぜるとシュワシュワ発泡する特徴がありますが、この泡は多くの場合、二酸化炭素と、水と、溶けた塩です。酸アルカリ中和反応の多くは、炭酸ガスと水と塩を生む物性的な共通項があります。

泡が出るからといって、洗剤をかけたような効果はありません。二酸化炭素と水と塩だからです。

酢やクエン酸と重曹を混ぜると除菌効果は無くなるがコツを掴めばOK
食酢+重曹=酢酸ナトリウム塩+二酸化炭素+水 / CH3COOH+NaHCO3=CH3COONa+CO2+H2O
クエン酸+重曹=クエン酸ナトリウム塩+二酸化炭素+水 / C6H8O7+NaHCO3=Na3C6H5O7+3CO2+3H2O
酸とアルカリを混ぜると中和により、その場でと、と、が生まれ、除菌作用は失われる。塩は水に溶けており煮沸すると析出する。

じゃあ家庭で今まで頑張ってきた、混ぜてシュワシュワ掃除は間違いかというと、必ずしもそうとは限りません。

例えば高濃度クエン酸で除菌を済ませてから、重曹を混ぜると中和反応するので、水をそんなにまけない場所や、水の無い場所でも、その場であなたが水と泡を創造できることになります。拭き取る時便利になりますし、酸や酢の臭い成分が残留することも防げます

この水には塩が溶けているので、必ず綺麗に拭き取りましょう。また、炭酸ガスの泡が発生するのでちゃんと換気しましょう。

中和のコツをつかみ、今まで通り安心して有効な掃除に活用してください。

酢やクエン酸と塩素系漂白剤を混ぜるな危険

ハイターやカビキラーなど塩素系漂白剤は使えば臭いで分かると思いますが、強力で危険なものです。筆者は個人的には、家庭においては家族が安易に使用した時のリスクが高すぎると考えていますが、注意して用いればその強大な力を利用することもできます。

酸と混ぜると塩素系の有毒ガスが発生する場合があるので、混ぜてはいけません。また、高温で煮沸しても同様に有毒な塩素ガスの生じる可能性があります。

要するに漂白剤を使うときは、絶対に混ぜず、煮ず、触れず、常に換気することです。

アルコールと水を混ぜると水が早く蒸発する

アルコールと水を混ぜると水が早く蒸発する

近年アルコールスプレーは家庭でもメジャーになりました。見た目は液体なのに、水よりもずっと早く乾くことを経験で理解していると思います。

アルコールは蒸発しやすく、水と混ぜると、アルコールが蒸発する時一緒に水も蒸発しやすくなる事実があります。

例えばパストリーゼの成分は重量の23%が水ですが、じゃあアルコール分が乾いた時水分だけ残るかというとそうはなりませんでしたよね。

これはお部屋のお掃除をする時、物凄く便利な物性です。床や食器を濡れたままにしていると雑菌が沸いて臭くなるのを経験したことがあると思いますが、アルコールならその心配は無くなるわけです。

パストリーゼなど除菌用のアルコール

逆に、パストリーゼなど除菌用のアルコールになぜ23%の水を混ぜてあるのか疑問に思ったことはありませんか?水分が雑菌の温床になるのなら、アルコール100%スプレーの方が強力ではないかと。

アルコールは蒸発しやすく、100%無水エタノールだと、空気中で即蒸発してしまいます。除菌するには、30秒〜1分間程度は菌をアルコールにさらす必要があるのですが、その暇もありません。アルコールがすぐに蒸発してしまうことを防ぐために、水を混ぜているのです。

あなたが無水エタノールを使うなら、混ぜる水の量を調整すると、目的に応じて蒸発時間をコントロールすることができます。ただし効果を維持するには濃度を70%以上に保つ必要があります。

煮沸消毒

ところでアルコールと水を混ぜると、濃度によりますが水がいつもより早く、100度いかずに沸騰するようになります。温度が十分上がる前にどんどんアルコールと水が飛んでしまうため、煮沸消毒にアルコールを混ぜるのはあまり意味がありません。

酢酸・重曹・茶葉・アルコール・高温・漂白剤の除菌消臭力比較表

混濁の注意点が整理できたので、各種材料がどれほど除菌消臭に有効なのかの程度と、コツを見ていきます。

除菌消臭特性表除菌消臭芳香安全性
酢(酸)臭い
重曹××無臭
茶葉良い
アルコール揮発手荒れ
高温(100度以上)無臭やけど
漂白剤(塩素系)臭い×
オゾン臭い×
悪臭に関しては除菌と消臭とはほぼイコールです。悪臭を解決したい時は除菌を考えることになります。

酢やクエン酸の除菌消臭効果は濃度が重要

酢やクエン酸といった酸は、菌に効果がありますが、安全でなおかつ有効な濃度のコントロールが難しい材料です。

大半のカビ細菌類は酸に弱く、pH4程度以下で効果が出始めます。pH(ペーハー)は低い程強い酸です。食酢の酢酸水溶液はpH2.7で、ある程度除菌に有効です。

しかし酢をそのまま使うと臭いからといって掃除や除菌の時に水で薄めると、pHは上昇してしまいます。除菌力を維持するためには、可能な限り薄めず使用する必要があります。

酢やクエン酸の除菌消臭効果は濃度が重要

また、いくら酸が菌に有効だからといっても、所詮酢やクエン酸水溶液は弱酸です。一部の菌には特に有効な場合もありますが、総じて強力なわけではなく、どちらかというと菌の増殖を妨げる効果にとどまり、殺すほどの力はほとんど無いと認識しておいた方が無難です。

腐ったものに酢を振りかけても解決しないし、傷口の消毒に酢をかけるなんてのも聞いたことがないと思えば、その効果の程度は想像がつくと思います。弱酸は、あくまで菌の増殖を抑える程度の効果です。

無難に効果を最大化させるには、粉末のクエン酸をできるだけ高濃度で使うのが清掃には最善です。

重曹に除菌消臭効果はあまり無いが役立つ

清掃用に販売される重曹は料理用の重曹より純度が低く、口にしてはいけません。とはいえ重曹自体は人体に触れても安全なものです。

重曹は弱アルカリ性で、ほとんど除菌効果はありません。先に述べたように酢など酸と混ぜると中和してシュワシュワ発泡する特徴がありますが、この泡は多くの場合、二酸化炭素と、水と、塩にすぎません。

重曹に除菌消臭効果はあまり無いが役立つ

では重曹は無意味な泡が出るだけの役立たずなのかというと、そうではありません。除菌効果は無いですが酸と組み合わせた中和反応に利用価値があります。水を撒けない部屋掃除などで、わずかな拭き取り用の水分を均等に創造し、酸の残留を防ぐ時便利です。

また、単体でも酸性の汚れに対して中和反応させられるので良く効きます。油とか皮脂、焦げ汚れです。

つまり誰もが知っている通り、クエン酸と重曹を分けて時間差併用することは効果があります。先ほど注意した通り、最初から混ぜずに別々に使うよう気をつければ、安全な掃除道具として役立ちます。

茶カテキンには除菌効果があるが濃度による

茶カテキンには除菌効果があるが濃度による

茶カテキンに除菌効果のあることは複数の実験で示唆されており、濃度が高いほど有効です。酢の時と同じで、どちらかというと普通に家庭で扱える濃度で用いた場合、菌を殺すというより増殖を抑える程度の効果にとどまります。

しかし茶の場合は酢と異なり、それ自体が良い芳香を持つ特性がありますから、除菌消臭には酢よりも上等な道具といえ、酢やアルコールに比べ高温の煮沸消毒と併用するのに最も有用な素材です。

カテキン量No.1は緑茶

カテキン量は緑茶が最も多く、中でも加工が少なく光合成の多い煎茶二番茶が最大になります。玉露と抹茶は被覆栽培なので若干劣ります。紅茶、ほうじ茶、玄米茶も有効ですが、それぞれ発酵、焙煎、混ぜ物が入るのでカテキン量は劣ります。

とはいえ1回の掃除に使う量としては微差なのであまり気にせず余った茶を使いましょう。

もちろん同じ茶葉原料なので、烏龍茶、黄茶、白茶、黒茶も有効です。が、高価なのでお勧めしません。ジャスミンやフレーバーハーブティーなど花茶も有効ですが個性の強い香り茶は避けるのが無難です。

なお、麦茶、そば茶、コーン茶、ルイボスティーなどは茶カテキンがゼロです。茶葉でなく、穀類から生まれて来るからです。ルイボスティーは茶の木とは異なる樹木の葉から生まれます。

アルコールは除菌に最も有用

パストリーゼに代表される食品除菌用アルコールは近年家庭でも凄くメジャーになったので、その除菌効果については誰もが知るところとなりました。食品にも直接吹きかけられるほどの安全性もあります。

手肌に直接触れると肌の荒れる原因となるため、手袋を併用すると毎日の使用にも便利になります。水で希釈する場合は、効果を保つために濃度を70%以上とする必要があります。

高温は除菌の有効打

高温は除菌の有効打

腐りかけでも焼けば食べれるように、いうまでもなく高温は除菌に有効で、食中毒菌などの菌類は75℃以上程度から死滅し始めます。15分程度でも煮沸させれば十分除菌効果があります。

家庭の除菌消臭で加熱の力を使うには、熱湯をぶっかけたり鍋で煮たりする方法がありますが、ぶっかけた湯はすぐ冷めて水として残り、雑菌の温床になります。

このジレンマを解消し高温の力を清掃利用するには、すぐに蒸発して水分の残らない、蒸気を使いこなすことが有効です。詳しくは 部屋に染み付いた臭いを消す 除菌脱脂拭き掃除のやり方 をご覧ください。

漂白剤は除菌に強烈に効くが有害

ハイターやカビキラーなど塩素系漂白剤はプールで経験したような臭いのする薬品で、低濃度でも強力に除菌ができ、読んで字のごとく色素すら破壊する力があり、残留しやすく、人体に有害です。

本気の大掃除など、除菌消臭にトドメを刺したい限られた場面に注意深く利用すれば、効率の良い掃除ができるようになります。

なので日常頻繁に使用するというより、ここぞという時の切り札に使い分けると便利です。混ぜて使われないよう、家族の手の届かないところに保管しておきましょう。

オゾンは一見怪しいが使える

筆者のような設計士がゴミ置場を計画する時や、プロの脱臭装置としてオゾン脱臭機は昔から長年有用に使われてきたものです。

しかし近年有象無象の怪しい製品と宣伝が溢れるようになり、オゾンによる除菌消臭は胡散臭い代物に成り下がりました。

本物の高濃度オゾンの除菌消臭効果は超強力なものですが、人体に有害でもあります。

安物や低濃度品はよほど工夫して使わないと玩具の域を出ませんし、プロ用並みの高価な品は安全な使用に注意が要るため使い方の難しい道具です。

使い方に加えて買い方まで難しくなってしまった不運な道具ですが、清掃と併用すると特にお部屋の脱臭に効果があり、しかも放置するだけなので物凄く楽という特徴があります。

時期が落ち着いて価格が下がり、市場に本物だけが残るようになった頃を待ってから、ホテル客室清掃に学ぶ、お部屋の消臭最終手段 をご覧ください。

結局どれが一番なのか

一覧表で明らかな通り、安全性と効果のバランスが最も優れた清掃材料は、「アルコール」と「高温」です。次いで、「茶葉」も有効です。

アルコールは万能選手ですが部屋全体の清掃に用いるには量・手間的に無理があります。

結局どれが一番なのか

大面積の全体清掃には高温蒸気が役立ちます。また、陶器の隙間や繊維などに染み込んだタイプの汚れを除菌消臭するには、高温煮沸の方がアルコールより効きます。

対象を完全に除菌する完璧な無臭にこだわると、用いる道具や薬品は次第にエスカレートしていき安全性が下がっていきます。微かに残った臭いの消臭には、茶葉の抗菌作用と芳香が、安全に目的を果たすことの役に立ってくれるでしょう。

酢に関する私見

酢やクエン酸は天然自然の安全で有効な除菌材料ですが、重曹と組み合わせて最終的に中和し、しっかり残留をなくすことが肝要です。

というのも筆者は築40〜50年級の住宅にかれこれ10年近く居住しており、除菌消臭よりもっとハイレベルな清掃の戦いを家庭で繰り広げてきました。Gとか、Kとか、軍団全部を相手取ってです。経験上、酢など刺激臭が残留すると、奴らの誘引確率が上昇したと感じています。

知識をつけて賢くお掃除しよう

できるだけ天然の安全な材料で掃除や除菌をしたいと考えたり、臭いの悩みを終わらせたいと思って調べるといろんな方法が見つかりますが、比較してどれがどう良くて、結局何がベストなのかを総括し尽くした網羅的な資料は今まであまりありませんでした。

また、時折洗剤を混ぜるなとか重曹を混ぜようとか指示が出てくるため、何が危険でどれが有効なのか余計に混乱の元となっていたように思います。

知識をつけて賢くお掃除しよう

記事ではその答えを、単純な一覧表と解説にまとめておきました。洗剤の併用に迷ったり、手法の除菌根拠を確認したいと思った時、ここを思い出せば時短になるでしょう。生活の基礎知識としてご活用戴ければと思います。

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