ダイソンは新品購入ならば、製品ごとに固有のシリアルナンバーをメーカーサイトに登録することで、通常1年しかないメーカー正規保証を、2年間に延長できるサービスが初めから付属しています。
今回、筆者の買った新品ダイソンが1年8ヶ月で故障したので、2年間延長版の正規保証を使って修理に出した体験をここに記録します。
後半ではこれから製品を買おうとしている人に向けて、筆者の経験から、メーカー2年保証の実態と、さらに家電量販店独自の延長保証を付けるべきか否か、見解をお届けします。ご参考ください。
ダイソン保証修理体験記
1日目:突然動かなくなる
筆者の場合、買って1年8ヶ月目のある午後突然に先端のローラー部分が動かなくなりました。ダイソンの先端はローラー付きのヘッドになっていて、ローラーが電気で連動して回転する仕組みなのですが、その部分の故障です。
回転しなくてもゴミは吸い取れるのですが、回転しないと先端が滑らないので操作がすごく重くなります。
公式サイトのQ&Aに従って清掃し、さらにネットの情報から端子部をアルコールスプレーと綿棒で念入りに清掃しますが動きません。
じぶんのダイソン型番の調べ方
公式サイトのQ&Aを調べるにも、メーカーに問い合わせるのにも、ダイソンの型番を調べておく必要があります。
型番は本体の裏側シールに書いてあります。その型番で検索すれば、ダイソン特有の、あの似たり寄ったりでややこしい製品名(フラフィーだのエキストラなど)も識別できます。
一方、この製品に付属してきたもう一つの電動ローラー付きミニモーターヘッドを取り付けた場合は、回転しました。
この時点で、最初のローラー付きヘッドに故障があると推定し、特に水没やぶつけて破損したなども思い当たらず外観・内部ともに痕跡が無かったので、自分に身に覚えがなく手に負えないと判断し、メーカーに問い合わせることにしました。
家電が壊れた時のコツ
家電が壊れた時、詳しい人は筆者に言われずとも公式サイトやネットを調べ、いわゆる「問題の切り分け」を行って、どこに故障がありそうか前もって絞り込んでおくものです。
ただそういうことが全く分からなくても、メーカーに問い合わせると相手が色々質問してきてくれるので、それに答えていくだけでも自動的に問題を切り分けてくれます。
じゃあ別にじぶんで調べなくても、サクッと電話した方が早いのねというと、それは確かにそうかも知れませんが、少しずつでも自分であらかじめ調べて解決できるようになることをお勧めします。
というのも問題の切り分けは、故障原因の特定と同時に、過失の有無をも特定するからです。メーカーはあなたに質問をして、原因が保証の規定の範囲内であるかどうか、つまりタダで直してあげるかどうかを判定しています。主な観点は、あなたに過失があったかどうかです。
特に保証が適用されるのかどうか微妙な症状である場合、あるいは保証を渋る悪質なメーカーだった場合、この答え方が非常に重要になってくるわけです。もちろんそこで嘘をつくのは論外です。
例えば本当は落として壊したのに自然に壊れたと嘘をついても、故障品を送ってから明らかに水没痕や打撃痕で分かるので、向こうから保証適用外の知らせとともに有償修理の見積もりと、修理中止の場合のキャンセル返送料の両方の請求が送られてきてひどいことになります。
しかし本当に身に覚えのない自然故障なのに誘導されるまま下手な答え方をして、いらぬ修理料金を取られる事態も避けた方が良いでしょう。それには、前もってじぶんで症状を切り分け、保証規定を理解しておく必要があります。
延長保証を調べ、チャットで問い合わせる
メーカーへの問い合わせは電話・メール・チャットが選べました。筆者はチャットを好んでいますが、別にどれで問い合わせても結果は同じです。
問い合わせをする前に、あらかじめメーカーの保証期限内であるかどうかを確認してから臨みました。
じぶんの延長保証が残っているかどうかの調べ方
メーカーや、家電量販店で延長保証をつけた場合、多くは会員登録したあなたのメールアドレスに、その記録が残っています。
記録を探したい場合は、あなたのメールボックスをパソコンで開いて、キーボードのCtrl+F(MacはCommand+F)を押して出る検索窓に、「ダイソン」と打ち込んでください。
すると購入した当時の領収書や延長保証登録メールが出てくるので、そこに保証期限等の書かれていることがあります。
メールや記録をなくしちゃったという場合でも、問い合わせると向こうが色々質問してきてくれるので、答えていくと調べてくれて分かることもあります。
5分で結論が出る
メーカーへの問い合わせは、基本的に相手のペースで進めます。向こうから質問が順番にくるので、それだけに答えていきましょう。それが一番早く公平にサービスを受けられます。
チャットの一部、以下に抜粋を転載します。一部はスクショで残せなかったので、テキストデータの転載スクショになります。
今回の場合は、筆者があらかじめ調べておいたメーカーQ&Aの確認手順と同じような順番で、同じような質問をされました。
掃除しましょうとか電源を確認し再起動しましょうとかいう、いつものアレです。あらかじめ試行済みで分かっている答えを回答していくだけなので、高速に進みます。
大体公式Q&Aと同じような回答が済んだところで、端子の清掃などを試すよう言われるかと想定し前もって答えましたが、特に支障なく端的に交換品配送の手配が案内され、チャットは終了になりました。この間5分くらいです。
3日目:交換品が届く
チャット問い合わせの翌々日、故障から3日目で、新品の交換ヘッドが届きました。接続したところ、問題なく動作します。残った故障品の方は、捨てるよう指示されました。
注文確認メールが届いていた
時期を同じくして、メールボックスには以下の注文確認メールが届いていました。今回の処理だと、交換パーツを注文した格好になるようです。
こういうのはMacの時の経験で慣れているので、落ち着いて目を通します。
すると送料はゼロ円、実費もちゃんと差し引かれ、トータル0円となっていました。
今回の修理体験は、期間3日、総費用0円という結果で終了しました。これは今まで筆者が体験したことのあるAppleやビックの対応に比べても、最も高速な体験です。
ダイソンの延長保証内容は優良
今回適用になったダイソンの正規延長保証は登録のみの無料なので、必ず加入すべきであり、また、登録手間を支払って加入する価値があると言えます。誰にも推奨です。
超高速で解決してくれる
いつもそうとは限らないと思いますが、今回筆者の故障は、修理でなく交換という対応になりました。しかも故障品をこちらから送る必要すらなく、結果として3日で終わるという超高速解決を実現しています。
これは、掃除機が使えないと生活が困るだろうから超高速解決しようという、メーカーが消費者に対して最大限に気配りした結果のサービスで、筆者自身も助けられました。
ちなみに同じパーツをAmazonで単体購入することも出来ますが、この型番の場合約15,000円もする非常に高額なものです。他も似たようなものでしょう。
さらに正規価格だと20,000円もすることが、先ほどの注文確認メールから察せられます。要するに、保証外の有償修理だとこの金額がかかるものと思われます。
これは製品価格の40%程度に相当する、非常に高額なものです。2回壊して直したら実質1台買い直したのと同じになります。みんな正規に新品で買って、必ずメーカー保証登録しましょう。
他の掃除機にすべきか否か
こんなに高くつくなら、もっと安い掃除機にすべきでしょうか?筆者自身は今までに旧来のノーマル掃除機と、マキタのレンタルと、そしてダイソンの3機種しか使ったことがありません。あとはルンバです。
ただ率直に言って今回の修理体験を通し、故障確率と修理費を考慮しても、やはりダイソンで良かったし使い続けたいと今でも思っています。
理由はもう単純に、吸引力が比類なき最強だからです。大嫌いだった床掃除がちょっと楽しくなるレベルで。
確かに、ヘッドまで電気連動した複雑な機構はやりすぎというか、逆に故障リスクとコストを増大させているとも考えられます。しかし吸引力を極大化するために手段を選ばなかった、化け物みたいな掃除機として、今のダイソンの完成形があります。
故障リスクを差し引いても、中途半端な妥協点でなく最高峰を選択しておいて本当に良かったと、今でも掃除のたびに思います。
さらに家電店で延長保証すべきか否か
体験記の通り、ダイソンのメーカー延長保証は信頼のおけるものですが、その期限は最長でも2年間までです。
一方、大手家電量販店では、それを超える期間の独自延長保証サービスを提供していることがあります。
例えば楽天ビック公式では期限が5年に延長されます。しかしもちろん、家電量販店の独自保証を付けると追加料金が数千円以上かかります。
また、修理の段取りは今回のようなメーカー直送とはいかず、まず故障品を送付してから原因の分析、保証適否判断を経て修理返送となるでしょうから、時間も場合によっては追加費用も結局かかるかもしれません。
ダイソン掃除機の場合、すでに2年の優良なメーカー保証があるのに、さらに追加料金を払ってまで非正規の延長保証を付けるべきでしょうか?
ところで今回、筆者の修理体験で分かったこととしては、単にダイソンのメーカー保証が超優秀であるということの他、以下の重要な気づきがありました。
掃除機というものは部屋の壁や家具あちこちにドカスカぶつけながら使うものですから、通常使用の範囲でもヘッドには大きな負担のかかる家電です。
そういう家電が、ダイソンの場合上記のような属性を持っているわけですから、保証2年は短すぎます。筆者のような事態に陥って、高額な支払いを免れない運命にはまる人は少なくないでしょう。よって、以下のように結論します。
この結論全てを満たし、保証の対応経験と会社の姿勢がダイソンに準じて信用に値すると筆者の経験で言えるのは大規模家電量販店系の通販です。
楽天かYahooに出店しているビックとかケーズ、ヤマダ系通販で、買って両方の保証を正規にダブルで付けることができます。
近所に実店舗がなくても公式通販で同様の厚い超長期保証が受けられ、すでに楽天などに持っているアカウントやポイントを活用できるので、仮に他の通販専売業者より多少割高だったとしても、トータルで検討してみましょう。
今回の筆者の体験が、読者の参考になれば幸いです。掃除機のケアを気にせずバンバン掃除できる手配を、済ませておきましょう。
大規模家電量販店系の通販へは、上記の楽天ボタンもしくはYahoo!ショッピングボタンから遷移先の検索ボックスで欲しい型番を検索し、出てきた商品から業者名から探せます。
おまけ:買って終わりじゃない楽しいダイソン生活
ちゃんとした大規模家電量販店で買った正規品ならば、公式の充電ホルダーが付属してくるはずです。これを立てかけるためのスタンドについては、下記の方法で安くスマート簡単に作ることができますから、時間ができたら楽しんでみてください。ルンバも同居できます。
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