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洪水ハザードマップとは何か? 内水氾濫も分かる調べ方

洪水ハザードマップ 探し方・見方と役立て方

「我が家には洪水がくるの?ハザードマップて何、大都市しか見つからないよ?種類あるけどどれをどう見たらいいの?内水氾濫はどこに載っているの?」

こうした疑問をすぐ片づけたい方に、キャリア15年現役一級建築士の筆者より手短に答えます。

主要ハザードマップの探し方

豪雨の時、自宅に洪水は来るのか?これを知るには、自治体が公開しているハザードマップを見れば一目瞭然です。

ハザードマップポータルサイト を開き、右側のわがまちハザードマップから検索してください。

左側の重ねるハザードマップだとまだ内水ハザードマップが見れず、集中豪雨等による局所冠水記録が見れません。

水害を予測するための主要ハザードマップは2種類

検索すると、いくつかの自治体ハザードマップへのリンクが表示されます。台風や大雨で近くの川や海が心配になってこのサイトを訪れた方に必要な情報は、「洪水ハザードマップ」と「内水ハザードマップ」という2つの主要ハザードマップに充実しています。

自分の住所に土砂災害など他のマップも存在した場合は、それらの危険度も高いエリアですから、見ておきましょう。今回の記事では洪水・内水ハザードマップを解説します。

あなたの町の主要ハザードマップがポータルで見つからないとき

ハザードマップはまだ整備中の自治体もあります。

マップが存在しないからといって水害の心配がないという意味には全くなりません。

マップが未整備の自治体でも、「冠水履歴」「浸水実績」といったキーワード+「あなたの住所の県・市名」で資料をネットで見れたり、役所の窓口(防災課など)で台帳を見られることもあります。

これらの資料は過去の浸水被害の記録をリスト化、地図上にマッピングしたものです。「昭和60年9月16日 道路冠水」などといった記録です。

未来の水位を予測したハザードマップとは性質が異なりますが、過去の厳然たる事実の記録なので、町のどのあたりが水はけが悪いか、確かな参考になります。

ハザードマップの分かりやすい見方

洪水ハザードマップ 東京都中央区晴海

マップのデザインは自治体によって異なりますが、基本的には浸水の恐れのあるエリアが水位別に着色されています。

色の意味も自治体ごとにまちまちなのでマップ内の凡例を見ます。ときどき、ここにマップの水害が起きる想定発生頻度が書かれている場合もあります。

内水ハザードマップ(浸水実績図)東京都中央区晴海

内水ハザードマップについては自治体によっては未整備で、代わりに浸水実績図や冠水履歴図しか見つからない自治体もあります。

上記2例は中央区の晴海付近ですが、ご覧の通り洪水ハザードマップで白(浸水の恐れなし)でも、内水ハザードマップ(浸水実績図)では過去に浸水したことのあることが明らかです。

ですから必ず、両方見ておかねばなりません。

洪水ハザードマップと内水ハザードマップの違い

マップによって、見られる情報の種類が違います。また、水害の特徴も異なります。下記の比較表をご覧ください。

▽マップで見られる情報洪水ハザードマップ内水ハザードマップ
津波・高潮の予測高さ×見れない×見れない
堤防氾濫・決壊時の街の水位〇見れる×
集中豪雨で町が水につかる範囲×〇見れる
▽水害の特徴と対策
水位の高さ傾向高め(1.0~10.0m)低め(0.2~1.0m)
浸水継続時間長い(数日以上水が引かない)短い(数日内で水が引く)
豪雨から水位上昇までの時間決壊までは長くかかる数十分ですぐに達する
対策の基本方針避難・備蓄・保険止水・建物対策

洪水ハザードマップの詳しい見方

洪水ハザードマップは自治体によって外水ハザードマップ河川ハザードマップ外水氾濫予測など呼び方がまちまちです。

どれも意味は概ね同じで、「川が堤防を越水したときのあなたの街の水位」が分かります。

津波の高さではありません。大雨など増水で、水が堤防をこえて氾濫したり、堤防が壊れた時、テレビで見たような街の水没が起きる可能性がでてくるわけですが、そのときの水位です。

以前は、これは滅多にないことで、マップによって異なりますが数百年以上に1回程度の想定と書かれていることもあり、大地震なみの低頻度とされてきました。

しかし近年台風の大型化や豪雨の頻発で堤防氾濫のニュースは多く聞かれるようになっており、この想定頻度は今後もっと短くなってくるはずです。

恐らく100年以内、私たちが生きているうちか子供たちの世代までには襲ってくると考えるべきです。

堤防からの氾濫が起きると、広範囲で水位は1m、2m、5mと高い値になり1~2階建ての家では水没です。

洪水ハザードマップ 対策方法と重要点

ではどうすればいいか。比較的低い発生頻度、決壊までの猶予時間、高い水位という特徴を考慮すると、避難・備蓄・保険が対策のメインになります。

適切な避難方法や避難先はハザードマップに書いてありますが、肝心の避難タイミングの決め方が書いてありません。

これについては国が発令する警戒レベルと洪水ハザードマップとの関係を 警戒レベルとは何か 洪水ハザードマップ併用避難計画 で見て、タイミング判断のやり方をあらかじめ決めておく必要があります。

マップをこれから家・不動産選びに役立てたいという方は、 無料ハザードマップ 家選びへの役立て方 をご覧ください。すでに持ち家の方も同じ記事で建物の浸水対策を確認できます。

内水ハザードマップの詳しい見方

内水ハザードマップは自治体によって内水氾濫マップ浸水予想区域図浸水実績図冠水履歴という呼び方の場合もあります。

ハザードポータル以外にも作成・提供している行政機関もありますから、ポータルで見つからなくても上記類似キーワード+あなたの県・市名で検索してみましょう。

内水ハザードマップは未来の予測図、浸水実績や冠水履歴は過去の事実の記録なので厳密には意味が違いますが、「豪雨で水はけが追い付かないときのあなたの町の水位」が分かるという意味では同じです。

河川から水が溢れた時の水位ではありません。ゲリラ豪雨・集中豪雨・記録的短時間大雨など大量に降った場合で、下水など町の排水能力が追い付かず水があふれた時、テレビで見たような道路冠水や水の噴出が起きるわけですが、そのときの水位です。

つまり外水ハザードよりはずっと高頻度で有りえ、ずっと高スピードでこの水位に達する可能性が高いものです。

内水氾濫が起きると、特定の範囲であっという間に水位は0.5、1m程度となります。予めマップで知り準備していなければ、土嚢を積む暇もありません。

内水ハザードマップ 対策方法と重要点

この水害には、洪水にくらべ比較的高い発生頻度、早い水位上昇速度、低い水位、数日以内で水が引くという特徴があります。

水食糧で長く耐える対策よりも素早い対策、もっと言うと突然来ても良いように出入口近くに土嚢や止水板を準備しておいたり、見越した設計にしておくなど予めの対策が重要になります。

無料ハザードマップ 家選びへの役立て方 の中で、そうした対策をまとめていますので参考にしてください。

洪水対策 まずはハザードマップを知ること

ハザード、内水、外水、洪水、豪雨、増水、津波、氾濫、冠水、浸水、、、水害に関して、最近急に沢山の用語が溢れるようになりました。

筆者も業務でお客さんから問い合わせされることが増えてきましたが、用語が多すぎて混同している方が多く見られます。

記事中でも類義語を整理しましたが、大きくはハザードポータルの2つの主要マップに合わせて、2つ知っていればよいです。

  • 洪水(=外水)ハザード:(→河川増水→堤防決壊→氾濫洪水→水位が高く水が引かない)
  • 内水ハザード:(→ゲリラ豪雨・大量雨→道路冠水→下水逆流→あっという間に水位が上がる)

2つのマップの違いと、身の回りに起きることの違いが分かれば対策のしようもあります。

当ブログ(デフラグライフ)では、 マイホーム住宅購入 プロの選び方ポイント の記事を軸に、防災をはじめマイホーム全般に関するプロ設計士視点での情報を発信していきます。併せてご参考にしてください。