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堅実なマイホーム予算の決め方・守り方、使い方

堅実なマイホーム予算の決め方・守り方、使い方

「マイホームがほしいんだけど予算てどう考えたらいいのかな。親も友達も何千万も借りたって言うけど本当に大丈夫かな?」

こんな疑問、一抹の不安に答えます。

筆者は建物の設計を16年間専門にしている現職の一級建築士です。テレビで見るような2億ションから、個人の建物まで住宅を中心に幅広く多数手掛けています。

そんな筆者が実際に家を買ったあとの友人と接するとき、あまりにも高額に思えるローンを全力で組んでいるのを聞かされることが最近特に多いです。

共働き年収の8倍など。。

ネットや書籍の情報は、「いくらのローンが妥当か」という視点でばかり書かれています。昔だと年収の5倍、最近だと年収負担率25%など。

この視点は確かに統計上は妥当かもしれませんが、具体的に個人にとって負担の実感がどうなるのか大変イメージしにくいものです。

そこで当記事では、もっと各自の生活実感に基づいた堅実な予算の決め方をお知らせしたいと思います。

また、マイホームの予算を成功させるには、予算の決め方と同じくらい重要なキーワードがあるので、それをお伝えします。ぜひ、頭の片隅に入れておいて戴ければと思います。

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堅実なマイホーム予算の決め方シミュレーション

(今の家賃-2万)×15年+(貯蓄-400万円)

あなたはいま、どんな家で暮らしているでしょうか。賃貸ならば毎月家賃を払い、満足でないにしても普通に生活できていることと思います。

新しいマイホームを買った後の生活が何十年も、今より経済的に苦しくなるとしたらどうでしょうか?当然嫌だと思います。

見出しに書いたこの予算の数式は、最低限あなたの今の暮らしを壊さない金額の目安を決めるものです。

数式の意味は要するに、今払っている毎月の家賃と同じ毎月出費のまま、15年後に家を獲得できる場合の予算です。詳しく見てみましょう。

※実家暮らしの人は、今月から親に家賃として払える心理的な限度額を想像してその金額を今の家賃とします。もし1円も払いたくないと強く思うなら、ゼロでもOKです。

新マイホーム生活は毎月、今の家賃+2万かかるイメージ

賃貸と異なり、マイホームを購入すると税金・保険・維持費が概ね毎月あたり2万円かかります。

ここを甘く見てローンを組むと、毎月の支払いが今より増えて重くのしかかってきます。

(今の家賃-2万)×15年+(貯蓄-400万円)

なので暮らしを壊さない予算を考える数式では、(今の家賃-2万)としておきます。少し疑問を覚える人もいると思いますが、そこは後で説明します。

ローン返済期間は大きな修理費が発生しない期間=15年

賃貸と異なり、マイホームを購入するとお風呂が壊れてもドアが錆びても自腹です。高額出費を伴う修繕なしでなんとか家や設備が持ちこたえられる期間が、概ね15年です。

ローン返済中に数百万の修理費が発生してしまうと、生活が大変困窮します。

(今の家賃-2万)×15年+(貯蓄-400万円)

ですからそういう支出で生活を壊されない期間として、ローン最長15年が目安になります。

頭金は多いほど良いが手元に400万円残す

賃貸と異なり、マイホームを購入すると手数料類・引越し代が約150万かかります。また、もしもに備えて初年度の生活費程度を残しておかねばなりません。

仮に夫婦二人ならぎりぎり最低でも250万程度は必要です。一人なら150万程度です。一人増えるごとに+100万してください。

(今の家賃-2万)×15年+(貯蓄-400万円)

夫婦二人の場合手元に合計400万残せば、残りは頭金として貯蓄から払ってしまっても今の生活は壊さずにやっていけます。

計算してみたら、マイホーム予算が少なすぎる!?

数式の意味が分かったところで、試しに計算してみてください。15年のところは180ヶ月として計算します。

モデルケース

夫年収400万、妻年収350万、子供なし、現在家賃12万、二人の貯蓄合計400万

試算:(今の家賃12万-2万)×180ヶ月+(貯蓄400万-400万)=1800万円

この金額はローンと自己資金を組み合わせた予算です。この場合だとローンが数式の左半分で、1800万円。自己資金頭金が数式の右半分で、ゼロ円です。この場合、フルローンなら、土地込みで1800万円までの家しか買うべきでないという意味です。

このクソみたいな役立たずの記事は、何か参考になりそうなタイトルで釣って講釈を垂れながら、高慢にもあなたを見下ろし、お前の今の実力はこの程度だから諦めて働けと言っているのでしょうか?

そうなんだ、その通りなんだよ。。。どうか行かないで、若いあなたときっと近い世代の、私の言うことも参考に残してください。私は建築士なので、土地付き1800万円で通勤できる家が買えないのは分かっています。この記事の初出から2年経った2021年現在、23区のマンション平均価格は億に達しました。

この数式では夫婦の年収は全然関係ありません。

いまの暮らしを壊さない予算の立て方は、今許容できているのと同程度の毎月出費に基づくべきであって、年収は全然関係ないからです。

いっぽう年収に基づいて計算する、年収〇倍や年収負担率〇%などの数式を用いると、予算が「今借りられる最大」にすり替えられます。

検索してやってみると良く分かりますが、 結果としてマイホーム購入後の毎月出費は生活を壊す水準まで高くなるか、もしくは返済期間が異常に長期間となり、修繕費など長期ならば当然考慮すべき支出を支えられない予算になります。

(今の家賃-2万)×15年+(貯蓄-400万円)

また、この計算では「今の家賃」を記入する欄が理不尽に感じたと思います。

だって、これだと贅沢な家賃のところに住んでいる人ほど予算が上昇することになってしまいますから。。

この部分に関しては、自分の感覚で少し動かしてかまいません。素直に今のあなたの暮らしをみて、今の家賃は高くて家計が苦しいと感じているなら、この数値はもっと下げてください。今の家賃は安くて貯蓄が楽だな~と感じているなら、少し上げても大丈夫です。

ただし借金がある場合は、貯蓄額の入力欄はマイナスになります。

要するにあなたの今の家賃とそれに対する高い安いの素直な実感に基づいて、今の暮らしを壊さない予算をたててみましょうということです。

予算を守るとき大切になるキーワード

暮らしに基づくこの記事の数式では、試算結果のマイホーム予算はあまりにも少なすぎ、辛く腹立たしいかもしれません。

そういうときは一度、この数式の結果を他人事として見てみてください。予算が足りなくてローンをどうしようか迷っている友人を想像すると良いです。あなたならどうアドバイスするでしょうか。

「みんなもうちょっとローンを組んでるし、それが普通だと思うよ」とか。。

「ローン35年の方が現金も残せるし、家を買うなら普通だよ」とか。。

「配偶者がいずれもっと歳とれば普通に稼ぐものだから心配いらない」、などなど。。

こういうアドバイスの数々、どこかで聞いたことありませんか。

これがあなた自身がいままで、あるいはこれから業者・友人・親など多くの人から言われることになるアドバイスのパターンです。

愛情や親切心、両親や先輩など古い世代の常識と経験から、普通だと思ってるから言ってくれる人が大半です。

それはそうかもしれませんが、これらのアドバイスは論理や動機がどうであれ、内容の意味するところはみな同じです。結局、今の「あなたのローンの増額」です。悪意も善意も関係ない。

これが予算の決め方と同じくらい重要な、忘れてはいけないキーワードです。

周りの人にいろいろ言われて混乱したら、折に触れてこのキーワードを思い出し、要求された決断が何を意味するのか冷静に判断してください。

少ない予算こそ自分の今の実力 使い方で差をつけよう

少ない予算こそ自分の今の実力 使い方で差をつけよう

マイホームの予算で感じる一抹の不安は、ローンが自分にとって重すぎたかもしれないという予感から来ています。

予算が足りないからローンを増やすというのは、実力以上に背伸びをしたような状態です。

あまりに低金利でローンが当たり前の世の中であるため、信用限度一杯のローンが自分の実力の評価であると勘違いさせられそうになりますが、全然そんなことはありません。

この記事の数式で導かれた現実的なローン額と貯蓄が、今の生活を壊さずやっていける範囲の実力だと認めた方が不安は晴れ、どうすればよいのか道が見えるようになると思います。

予算が少ないなら、ローンを増やさず予算の割り振りを研究したり、生活スタイルを見直して貯蓄したり、もっとコスパの良い家を選びなおすのです。買うなと言ってるわけではありません。すぐ借金して買うなと言っているのです。

この道は長いですがローンの重圧はなく、大いに楽しむことのできる道です。千里の道も一歩から。。

卑近な例ですが、ファミコンのロールプレイングゲームは、最初の装備は布の服から始まりだんだんと実力をつける過程を楽しむものです。

重いローンを組んで最初から鋼鉄の鎧を身につけ、あとは借金を返しながら重い鎧が錆びていくだけ。。なんてのは楽しさの過程をだいぶ損しているのかもしれません。

布の服から始めて楽しくだんだん攻略していく、そんな生活の方法もこれから記事にまとめて御提案していきたいと思います。気になるページがあったら見てみてください。