このページはブランド品や家電などの海外製品を安く手に入れたい方向けに、並行輸入品の本物と偽物を購入前に自力で見分ける手段のひとつを提供するものです。
そもそも並行輸入って何?という方から、安い並行輸入品を見つけたけど本物かどうか怪しくて買えない。。とお悩みの方までを対象に、ネットだけで短時間に調べられる方法を記述しました。
並行輸入業者の口コミや創業年を調べるといった当たり前の方法とはちょっと違います。
きっと、あなたが狙う品物を見定めるさいの手掛かりとして役立つでしょう。
並行輸入品とは何か メリットデメリット 正規品との違い
並行輸入品とは、海外製品を正規代理店を通さずに輸入した品物のことです。
これに対し正規代理店を通して販売される海外製品は正規品と呼ばれて区別されます。
正規品と並行輸入品のメリットデメリットを整理すると、下記の通りとなります。
メリット | デメリット | |
正規品 | 100%本物 メーカー保証の対象となる | 並行輸入品より割高 |
並行輸入品 | 正規品より割安 | 偽物が含まれる可能性がある メーカー保証の対象外 |
正規品が入手困難な場合を除き、並行輸入品を選択する意味は、単に安いからの一点に尽きます。
それでも検討する価値があるのは、その安さが正規品の30%引き程度に達するなど無視できないものだからです。
保証についてどう考えるかは、保証の内容が価格差に見合っているかどうかという個々人の判断の問題なので、ここでは扱いません。
並行輸入品について、より詳しくは外部サイト https://www.komehyo.co.jp/tokei-tsushin/article/6720 記述されていますので参考にしてください。
並行輸入品はどれだけ安いのか どう見つけるのか
具体的にどんな風に並行輸入品が存在し、価格差がどれくらいなのか見てみましょう。
例として、服飾ブランドの マリメッコ / marimekko のバックパック、Pieni Unicco Enni Wx を取り上げます。
2020年現在、この品物は公式サイトの正規品では価格39,600円となっています。
品物の名前が分かっていれば、並行輸入品を探すのは簡単です。Googleで「○○ 並行輸入品」と入力するだけです。○○には商品名を記入してください。
この品の並行輸入品はいくつか見つかると思いますが、記事執筆時点の2020年4月現在においてだいたい26,000円程度です。
実にその価格差、14,000円。この例だと並行輸入品のほうが正規品より34%割安です。
並行輸入品が本物なのか、価格を精査する方法
問題はこの品物が本物なのか偽物なのかです。
業者の信頼がどの程度か、口コミ情報がどうかなど調べる方法は、解説したサイトが数多あるのでここでは割愛します。
そうしたことを調べたうえでもまだモヤモヤが晴れないときに、どのサイトでも紹介されていない、価格を精査して判断の一助とする方法があるのでここでご紹介します。
並行輸入品の価格が安すぎるケース
まず、製品が海外の本国ではいくらの価格で正規販売されているのかを調べます。それには、Google海外版を使うアプローチが有効です。
マリメッコの場合、本国はフィンランドの会社です。下記のリンクリストより、フィンランドに最も近い国のGoogleを選択してください。今回ならドイツです。
· アメリカ・・・https://www.google.com/webhp?gl=us&hl=en&pws=0&gws_rd=cr
· イギリス・・・https://www.google.com/webhp?gl=uk&hl=en&pws=0&gws_rd=cr
· ドイツ・・・https://www.google.com/webhp?gl=de&hl=de&pws=0&gws_rd=cr
· フランス・・・https://www.google.com/webhp?gl=fr&hl=fr&pws=0&gws_rd=cr
· スペイン・・・https://www.google.com/webhp?gl=es&hl=es&pws=0&gws_rd=cr
· 中国・・・https://www.google.com/webhp?gl=cn&hl=zh&pws=0&gws_rd=cr
海外版Googleトップページに遷移したら、調べたい製品のメーカー名称をコピペします。今回の場合marimekko です。日本語で入力してはいけません。
するとご当地公式サイトが表示されますから、クリックして入ります。
製品名でいきなり検索すると公式サイトがヒットしない場合があるので、焦らず手順を踏みます。
入ったらgoogle翻訳をオンにすると調べやすくなります。
このままいきなり目的の製品を探しても良いのですが、トップページを見渡して「Select country/国を選択」的な案内がどこかにないか探してください。
多国籍に展開しているブランドやメーカーの場合、このように一つのサイトでいくつかの国に対応しているケースがあります。
選択欄を見つけたら、日本。。ではなく、製品の本国を選択してください。今回の場合、フィンランド/Finland です。
するとフィンランド語の公式サイトに遷移しました。再びGoogle翻訳で日本語化し、目的の商品を探しましょう。
今回は左側のメニューからバッグ→バックパック で簡単にたどり着けました。
見つかるまで根気よく探しましょう。
見つけたら、価格を見ます。195.00ユーロ。2020年現在の為替は1ユーロ118円なので、23,010円です。
日本で39,600円のこの製品は、本国フィンランドでなら23,010円で買えるということです。
この品物をあなたが自分で個人輸入するとしたら、現地の友人に頼んで買ってもらい、安い船便で送ってもらう方法があります。
送料と税金はもちろんサイズや国によって異なりますが、ざっくり段ボールひと箱当たり合計5,000円はかかると思ってください。
海外Amazonや代行業者経由だと10,000円くらいかかります。
そうすると、この製品は調達するのに現地での購入価格と送料・関税等を合計して少なくとも28,000円程度かかっていると考えられます。
並行輸入品の販売価格はさきほど26,000円程度だったので、これでは並行輸入業者は大赤字です。
販売価格が安すぎて怪しいですが、真贋の判断をくだす前に、他の可能性を考えてみます。
業者が現地で、店舗でなく問屋や工場から卸値で製品を購入している可能性です。業者によっては、自らこうしたルートを標榜するところもあるでしょう。
こういうときは、業者でなく本物を扱う側の立場で考えます。
本国のメーカーなり工場が、定価で売る契約をした正規品販売店がありながら、そのルートとは別にこの業者に卸値で品物を流し安売りを許可している可能性です。
もし本当にそういうルートがあるなら、業者は具体的にそれを販売サイトなりで説明するし、説明できるはずです。
たとえば、メーカー公認のアウトレット品だとか、リファービッシュ(Renewed)品だとか、新古品だとか、OEMバルクだとか、公式お墨付き明示で価格差の理由と仕入れ場所を誤魔化さない合理的な説明です。
納得できる説明が見つかればある程度信頼しても良いかもしれません。
しかし説明なしに、あるいは単に卸値だとか倉庫直接買い付けだとかだけの説明だった場合、正規のメーカーとなんのつながりも説明ない業者が、ただ本物を生産する工場に行けば卸値で売ってくれたというのでしょうか。。?
並行輸入品の価格が高すぎるケース
別の製品のケースを見てみましょう。アイロボット / iRobot 社製の自動掃除機、ルンバ / roomba です。ルンバi7+ / Roomba i7+ という品番で見てみます。
例によってまずは国内公式サイトから。。142,868円でした。
次にさきほどの外国版Googleリンクから本国のご当地公式サイトを調べます。ルンバはアメリカの会社です。
トップページを見渡すと、国旗のマークが見つかりました。ここを選択し、本国であるアメリカ / iRobot US を選択します。
製品を探すと、799.99ドルでした。2020年現在、為替レートは1ドル109.10円なので、87,278円です。
日本で142,868円のルンバが、本国アメリカで買えば87,278円ということです。
次に、製品の並行輸入品を探します。すると国内アマゾンで見つかりました。※規約の関係で価格画面を転載できません
ただ調べてみると分かるのですがほとんど価格差がなく、メリットがありません。きっと本物なのでしょうが。。
このように国内公式サイト、国内販売網が確立されている商品は、本物と思しき品物の場合、並行輸入品には価格メリットがほとんど無いことが多いです。
メーカーが正規販売に力を入れており、非正規の業者による並行輸入品に対して厳しく臨んでいるのかもしれません。
並行輸入品の価格が狙い目なケース
さらに別の製品のケースを見てみましょう。キッチンエイド / KitchenAid 社製のスタンドミキサー、商品名もキッチンエイドで、品番はとりあえずKSM150WHです。
例によってまずは国内公式サイトから調べます。。Googleで「キッチンエイド」と検索したところ、正規輸入代理店のサイトがトップに来ますが、中を見てもカタログがあるだけで価格や販売サイトがありません。
検索順位二番目に、国内公式販売サイトがあります。しかし入っても目的の品番が見つかりません。
このように国内公式サイトや国内販売網が薄そうな商品は、並行輸入品で安く本物を買える確率が高いです。
次に、例によって外国Googleのリンクから本国のサイトを訪れます。すると目的の品番が見つかりました。価格は279.99ドルです。為替レート1ドル109.10円とすると、30,546円です。
一方国内正規品価格はどうでしょうか。国内正規サイトで価格が見つからないこうしたケースでは、なるべく大規模の小売店で取り扱いがないか調べると良いです。きちんと保証のある小売店です。
今回だと、ヨドバシカメラに在庫がありました。価格は97,900円、メーカーはさきほどの正規輸入代理店が表示されており、正規品です。
このキッチンエイドは、日本で正規97,900円、本国アメリカだと30,546円であると分かりました。
それでは並行輸入品を探してみます。いくつか見つかりますが、2020年記事執筆時点でだいたい6万円前後のようでした。
これなら業者が40,000程度で輸入しても利益がでており、まともそうです。少なくとも価格に不自然な点はありません。
あとは基本に返って業者の口コミや独自保証など信頼性を検証すれば、十分購入候補として検討できるでしょう。
並行輸入品の価格精査 注意点
この価格精査方法はあくまで、あなたが狙う商品の価格が不自然に安すぎないか、妥当であるか調べて真贋判断の手がかりとするものです。
業者がこの手法に対策しようと思えば、単に価格をそれらしく吊り上げれば良いのですぐ対策できてしまいます。
とはいえ、この手法は全然一般的には紹介されていないうえ、大量の偽物を捌く業者はまだいちいち本国まで精査して価格設定をしていないと思われます。
また本質的に、本物を売るメーカーは唯一つであるのに対し偽物を捌く業者は山ほどいるという真理があります。
つまり偽物業者には競争原理が働き、安易に価格を上げられません。
並行輸入品には価格しかメリットがないのですから、自分のところが煙幕で価格を上げたら、この手法を知らない大多数の客は他の安い業者の方へ行ってしまうでしょう。
偽物というものは常に大量にあるので強烈な競争原理が働きます。このジレンマが偽物の価格設定を不自然な水準まで落とさせてくる事がよくあります。
依然としてこの価格精査による手法は、あなたの判断の手掛かりを増やすために有効といえるでしょう。
また、海外電化製品の場合、電圧やコンセント形状に支障ないか、変換できるかも事前に確認しておきましょう。
素早い価格精査のスキルを身につけて、輸入品を活用しよう
ここまでで価格精査の方法紹介は終わりです。さっそく手順に沿って、あなたが狙っていた品物の価格を精査してみてください。
その結果はいかがだったでしょうか。価格が狙い目なケースを見つけられなかったとしても、偽物を掴む確率は下げられたことと思います。
ところで、目当ての商品の本物を首尾良く入手出来なかったとしても。。。
少なくともあなたはこの記事の方法によって、短時間に自力でどんな海外製品でも、日本国内と現地との価格差を知るスキルを身につけたことになります。
ですから今度の海外旅行や出張には、目当てのご当地製品があれば事前に価格差を調べ、場合によっては複数購入して持ち帰り、メルカリなどに出してみても良いかもしれませんね。さながらプチ貿易商の気分。。
少しついででもやってみると分かりますが、チャンスが沢山あります。最初の狙い目は、現地の普通のスーパーマーケットです。見るだけで本当にたくさんの貿易アイデアが浮かぶでしょう。旅のついでに誰も知らないあなただけの掘り出し物を見つけられたら楽しいですよ。
売却市場はメルカリをお勧めします。もっと手数料の安い市場もありますが、結局のところ匿名安全性と、配達の便利さ、そして何よりも客が多い場所が一番です。
メルカリ配達の便利さを極め、最速最安最楽で配達を終わらせる方法については、下記をご利用ください。
狙いの外国商品が、国内でいくらで売れそうか調べるには、下記を使用すると迷いなく終わります。
良い取引を見つけられるよう、楽しんで始めてみてください。記事の情報が役立てば幸いです。
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