インフル予防に絶対湿度計 相対湿度との違いと計算式

インフル予防に絶対湿度計 相対湿度との違いと計算式

絶対湿度とは聞きなれない言葉ですが、空気中の水分量を%ではなく水何グラムか表した指標です。

絶対湿度が高いほどインフルエンザのようなウイルスの生存率が下がることは立証されており、庄司眞医師による調査を 財団法人 宮城県地域医療情報センターのホームページ でみることができます。

絶対湿度を知らなくても、なんとなく寒い地域や冬ほどインフルエンザが流行しやすいことは肌で感じて知っているはずです。その大きな原因の一つは、寒い地域ほど絶対湿度が低くなるという傾向にあります。

ただ、そうは言っても絶対湿度の測り方は分からないし、上げ方や保ち方、何グラムあればよいかも分かりません。ネットで調べると複雑な計算式や果てしない知識、高価な加湿器に誘導されるばかりです。

このページでは絶対湿度についてシンプルな事実だけを伝え、普段の暮らしに負担なくどう役立てたらよいかの橋渡しを目的とした情報だけお伝えします。お役立てください。

絶対湿度の計算表 相対湿度との違いをわかりやすく

相対湿度とは普段天気予報で目にする、湿度50%などと表現された指標です。これはなんとなく分かると思います。

でも、例えば同じ3月に、北海道の湿度50%と沖縄の湿度50%は、空気中の水分量が全然違うと聞いたら、ん?と思いませんか。

このとき空気1立方メートルにつき、3月に気温1度の北海道の水分量は2.5g、19度の沖縄の水分量は8gで、同じ湿度50%でも沖縄の方が北海道より3倍以上も空気中の水分は多いのです。

このg(グラム)で表された水分量のことを絶対湿度といい、%の方を相対湿度といいます。

大切なのは、この絶対湿度は目安として約8g以上に保つとインフルエンザ対策として適切という事実が公にあることです。

同じ3月のインフルエンザ患者数が北海道と沖縄では明らかに異なってくるだろうというのも、直感的にも数値的にも良く分かったのではないでしょうか。

絶対湿度は気温と湿度何%かが分かれば、早見表を使ったり計算サイトで自分で計算してみることもできます。自動的に絶対湿度を表示してくれる温湿度計もあります。

いま天気予報を見て、あるいは部屋に温度計と湿度計があるなら、計算してみても良いでしょう。8g以上あったでしょうか。

冬の最適な絶対湿度は8‐13g前後

冒頭のリンク先やネットを調べると分かる通り、絶対湿度は高ければ高いほど明らかにウイルスの生存率は落ちます。また、空気中を浮遊する能力も落ちます。

でも、あんまりジメジメしていると不快だし、窓にもたくさん結露してしまいカーテンもカビるし、不衛生だとも直感で分かります。

結露は室内外の温度差や窓ガラスの種類などによって起きる条件が変わりますが、旭硝子の研究によると冬季のガラス表面温度が示されており、そこから温度別飽和水蒸気量を調べれば目安を推定することができます。

窓ガラス種別冬季ガラス平均表面温度目安結露を抑える絶対湿度目安
1枚ガラス窓(単板・網入り・型・不透明・合わせガラス)約12度約11g以下
2枚ガラス窓(ペアガラス・複層ガラス)約15度約13g以下(空気層12mmにおいて)
約16g以下(アルゴンガス層16mmにおいて)
※ペアガラスの空気層が厚いほど高性能のため絶対湿度目安も上がる
二重サッシは表面温度データがありませんが、2枚ガラス窓よりさらに高性能です

しかしこのために温湿度計を買って、毎回計算早見表を見たのでは面倒です。あるいは、絶対湿度計と加湿器を買い集めて部屋ごとに部屋中に置くのはあまりにも神経質でしょう。

冬の絶対湿度を8‐13g程度に保てば最も衛生的にインフルエンザ対策になると歴然と分かっているのですから、絶対湿度の数値だけ一目で分かるコンパクトな安い機器があれば必要十分です。

それを自宅で最も長い時間を過ごす場所、多くの場合リビングか寝室にだけひとつ置いておき、ときどき持ち運んで計ってみれば家庭での対策としては十分と考えられます。

なお、結露に関しては換気の頻度や周辺環境に大きく左右されるので、表による絶対湿度の上限値はあくまで目安です。超えても結露しないケースもあるので、自宅の環境を観察して目安にしましょう。

センサー付き機器無しで絶対湿度をコントロールする方法

絶対湿度を上げるには、エアコンなどで室温を上げ、加湿器などで湿度を上げることが同時に必要です。下げるにはその逆をやります。

どちらの機器も既に持っている家庭も多いでしょうから、わざわざ絶対湿度センサー付きの専用機器を買い足す必要はないかもしれません。

絶対湿度計を見ながらまずは今家に有る機器でやってみましょう。加湿器がなければ湯を沸かしたヤカンでも良いです。絶対湿度も簡単にコントロールできることが分かると思います。

絶対湿度を使ってインフルエンザ対策にすべきことは、これで全てです。ただし空気が汚れているといけないので、ときどき換気はしましょう。また、加湿器はなるべく部屋全体に水分が届くようエアコンの風に乗せられる、部屋の中心寄りの位置が望ましいです。

絶対湿度計のおすすめは エー・アンド・デイ 社の AD-5687 みはりん坊W です。コンパクトで廉価、必要な指標が揃いながら余計な機能は多すぎずシンプルで、絶対湿度が8gを切るとアラームが鳴る機能まであり理想的です。

なおこの機器では、絶対湿度は乾燥指数として表示されています。

絶対湿度はどんなウイルスにも効果が有るのか

インフルエンザウイルスの生存率と絶対湿度量との間に因果関係があることは明白に立証されています。

しかし2020年5月現在、新型ウイルスについて因果関係があるかはまだ立証がないため、混同してはいけません。専門家による推論がいくつか見受けられるのみです。

直感的にも、春から夏にかけて治まってきたような気もするし、でも熱帯の島国でも流行っているニュースを聞いたし、良く分からないという人が多いと思います。

以下では読者の便利のために、新型ウイルスの流行と絶対湿度との相関関係についてのみ事実を調査し報告しておきます。

因果関係があるかどうかは、もう少し専門家による科学的な立証を待つことにしましょう。しかしウイルスは冬ごとに何度でも来ます。

絶対湿度を知るすべを得たのですから、自分で過去の記録から事実に目を通しておくことができます。どう活かすかは自分次第です。

weatherbaseというサイト等から各国主要都市の月間平均温度と湿度が分かるので、そこから絶対湿度を計算して代表的な都市の数値を記録しておきたいと思います。

  • 3月、東京の絶対湿度は8gなかった。武漢もイタリア・ミラノもニューヨークもなかった。シンガポールを第二波が襲った。
  • 4月、東京と武漢の絶対湿度は8gを超え、ミラノとニューヨークは8gなかった。
  • 5月、ミラノとニューヨークも8gを超えた。ときおりクラスタ発生のニュースが流れた。

これらの都市では概ね1‐2月から徐々に感染が広がり、3-4月にパニックを迎えったものの明らかにアジアと欧米とで感染者数の程度に差が生まれていました。

飛沫感染するので人口密度や生活習慣も大きく関係します。いくら絶対湿度が高くても密集すればクラスタが発生するし、絶対湿度がすべてではありません。

weatherbaseの数値は月平均気温と湿度による値なので、空調を効かせた室内では状況は異なってきます。

しかし数字をみるとやはり絶対湿度と相関関係はあるかもしれません。

そしてシンガポールでは、2月に雨期が終わり3月に乾期をむかえました。

次に東京が8gを下回るのは、11月です。