自自動タッチレス水栓簡単DIY 後付け・交換2パターン 賃貸OK

自動水栓後付け簡単DIY 賃貸もOK

自宅の手洗いをタッチレス自動水栓で蛇口に手を触れず使用できる衛生的な状態にしたい、お店のように手をかざすだけで水が出るようにしてみたい、という方はいませんか。

実は家庭の蛇口を自動水栓化するのは今は物凄く簡単です。ちょうど台所の蛇口に浄水器を取り付けるような感覚で、蛇口自動化センサーユニットを後付けすることで実現できます。

自動水栓後付け簡単DIY 賃貸もOKの新しい器具と方法

建物工事が無く現状復旧できるので賃貸もOK。費用も4000円程度で済みます。

この記事では、個人で適切な蛇口自動化センサーユニットの購入設置ができるよう、ご家庭の蛇口形状の調べ方、最適な自動水栓ユニットの選び方をご紹介します。

蛇口本体ごと自動化もできる

また、蛇口先端型の自動化センサーユニットが適さなかった人のために、蛇口本体ごとタッチレス自動水栓に取り換える簡単なDIY方法も詳細に実演しています。

最新の蛇口先端型センサーユニットならば店舗用自動水栓と異なり、手のかざし方によってかざした間だけ水を出すモードとかざした後一定時間水を出し続けるモードを操作できるので、家庭での様々な使い方にも対応できるでしょう。ご覧ください。

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蛇口自動化センサーユニットとは

蛇口自動化ユニットとは

ご家庭の蛇口の先端に浄水器のようなセンサーユニットを後付けし、水栓を自動化するという極めてシンプルな道具です。

充電式で、microUSB(多くのアンドロイドスマホの充電器)により充電でき、使用頻度にもよりますが一回の充電で約5か月もちます。

お湯も使用できますが、多くの製品で耐熱は60~80℃までなので熱湯を通さないよう気を付けてください。

蛇口形状の調べ方

自宅の蛇口が自動化センサーユニットを後付けするのに適しているかどうか、事前に確認しましょう。

蛇口の高さが足りているか

まず最初に、蛇口の高さが足りているかどうかを調べます。ほとんどのセンサーユニットは本体長さ8㎝程度ありますから、蛇口の先端に後付けても不便でないか、かえって邪魔にならないかどうか見てみましょう。

キッチン吐水口高さ30㎝

たとえば、大抵のキッチン水栓ならば蛇口の先端からシンクの底まで30㎝くらい離れているので後から取り付けても十分な吐水空間があり、支障ありません。

吐水口高さ20㎝
取付前に20㎝しかない。長さ8㎝のユニットを取り付けると手が入るスペースが10㎝程度しか残らない

一方洗面手洗いなどはその距離が短く、場合によっては蛇口自動化センサーユニットを取り付けると邪魔になります。

少なくとも取り付けに20㎝弱程度は残っていないと、邪魔に感じるかもしれないので自分で測って想像しながら試してみましょう。

どうしても高さが足りないと感じる場合や蛇口後付けセンサーユニットのデザインが気に入らないという場合は、記事後半の見出し「 蛇口の高さ自体が足りない場合や、蛇口先端にネジが無くて取りつかない場合の対処法記事内リンク) 」をご覧ください。

蛇口先端キャップを外し、ネジ外径を測る

泡沫水栓キャップを外す

蛇口自動化センサーユニットは、蛇口自体の先端にあるネジに直接後付ける方式です。
あなたの自宅蛇口の先端に、ネジなどなかったと思うかもしれませんが、あきらめるのは早いです。

モンキーレンチかペンチを手に蛇口の場所へおもむき、蛇口の先端キャップ(泡沫金具)を回してみましょう。キャップが外れてネジが露出する場合があります。

泡沫キャップを外す

ネジが出たら、形状が雄ねじ(外ネジ)か雌ねじ(内ねじ)かを目視で判断します。つぎに、定規やメジャー、ノギスなどでネジの外径が何㎜かを測ってください。

ねじを測る
おねじとめねじの外径は同じなので、どちらを測っても良い

ネジが見つからない場合は、記事後半の見出し「 蛇口の高さ自体が足りない場合や、蛇口先端にネジが無くて取りつかない場合の対処法記事内リンク) 」をご覧ください。

首尾よく蛇口先端のネジ外径が測れたならば、これで事前調査は終了です。

適合する蛇口先端型のタッチレス自動水栓ユニットを選ぶ

さきほど測った外径を片手に、適合するユニットを選び取ります。

雄ネジ(外ネジ)22㎜(M22)、雌ネジ(内ネジ)24㎜(M24)だった場合

ユニットカラーのシルバーか、ホワイトが適合します。

雄ネジ(外ネジ)20㎜(M22)、21㎜(G1/2)、雌ネジ(内ネジ)20㎜(M20)、22㎜(M22)だった場合

ユニットカラーのホワイトのみが適合します。

上記いずれにも該当しない外径の場合

分岐パーツ

異径変換ニップルというものを使って、外径を変換して合わせることができます。ユニット側はシルバーかホワイト好きな方を選び、上記いずれかの外径に合わせてください。

蛇口側は測った蛇口外径に合う物を選ぶと良いです。なお、蛇口側がレバーを倒す形式など比較的新しいものの場合は、メートル並目ネジという規格が合うことが多いです。単位はMで、18㎜ならM18 、24㎜ならM24といった表記になります。

蛇口側がひねるタイプなど比較的古いものの場合は、ウィット細目ネジという規格にしなければ合わない場合があります。単位はWで、18㎜ならW18山20、24㎜ならW24山20といった具合です。山とはネジ山の数なので実際は多種あります。

自宅の蛇口先端ネジの山の数をできるだけ数え、数えた山数よりも多い山のあるニップルを買っておけば支障ありません。

雄ネジと雌ネジを変換することもできるので、必要ならネジ変換アダプターというキーワードと外径寸法を組み合わせて探し出し、接続してください。

より万全を期したい場合は、 R1/2、G1/2とは何か 水道分岐DIY規格早見表と水漏対策法 を使ってあなたの蛇口先端を分析し、正しい変換パーツの選択に役立てましょう。

取付道具

適合するユニットを購入したら、説明書に従って取り付けるだけです。さっそく快適な自動水栓ライフをお楽しみください。

水漏れする場合やネジがうまくはまらなかった場合は、R1/2、G1/2とは何か 水道分岐DIY規格早見表と水漏対策法 を参考に異径変換ニップルを使って形状を合わせ、シールテープかパッキンを併用すると解決できます。

蛇口の高さ自体が足りない場合や、蛇口先端にネジが無くて取りつかない場合の対処法

蛇口の高さ自体が足りない場合や、蛇口先端にネジが無くて取りつかない場合の対処法

水栓自動化センサーユニットを蛇口の先端に後付けすると吐水空間が狭すぎて使えないという場合は、水栓本体自体を根こそぎ電磁弁一体型タッチレス自動水栓に取り換えるという方法があります。

聞くと大仕事に感じますが、実際は見えている蛇口本体パーツを取り換えるだけであって、水道管をどうこうするわけではないのでそこまで複雑な作業ではありません。蛇口先端型ユニットにくらべ予算はもう少しかかりますが、DIYで十分に可能です。

それでは早速調べ、やってみることにします。必要な方は引き続きご覧ください。

水栓方式を調べる

水栓方式を調べる

まず、ふたたび蛇口水栓の形状を調べ、蛇口をひねるタイプか、レバー式かを判定してください。この方法は自宅の水栓がレバー式の自立型水栓だった場合にのみ可能です。

ひねるタイプの古い水栓や、壁付の水栓だった場合は自動化にかなりコストがかかるので記事ではご紹介していません。

どうしても自分で研究してみたい方や、水道管自体を分岐して蛇口を増設することで解決したい方は、 自宅内の水道管や蛇口を分岐DIYできるか調べる方法 や R1/2、G1/2とは何か 水道分岐DIY規格早見表と水漏対策法 をご参考のうえじっくりと研究を進めてください。実現自体はDIYでじゅうぶん可能です。

単水栓か湯水混合栓かを調べる

自宅の水栓がレバー式自立型だった場合、つぎにその水栓が水しか出ないものか、赤いマークなどでお湯と水を切り替えたり混ぜて出せる湯水混合栓になっているか、どちらか判別してください。

水しか出ない単水栓タイプだった場合、蛇口本体パーツを外すと洗面やシンク天板に穴が一つだけ空いているので、そこに自動水栓本体を取り付ければ済みます。

天板の穴
水栓を外すと天板に水道用の穴がある。混合栓は二つ。真ん中の穴は水抜き穴。要らない穴はふさぐ汎用パーツが市販されている

湯水混合栓だった場合、蛇口が取りつく洗面台やシンク天板面に穴がふたつ空いているのですが、市場に出回っている安い自動水栓蛇口は一つ穴の物しかないので適合しません。

混合栓用タイプの安い自動水栓商品も存在しますが、あくまで天板穴は一つ穴用しかないので、適合しません。
天板に穴をあければ可能ですが、家庭でのDIYでそれをやるのは難しいと思います。

このような場合は、二つある穴のうち片方を塞ぐことで対応することができます。お湯の方を活かしておけば給湯コントローラーでお湯も水も使えるわけですから、最適でしょう。

蛇口本体パーツを取り外せそうか調べる

蛇口本体パーツを取り外せそうか調べる

洗面台やキッチンなど蛇口下台の扉をあけ、蛇口の裏側を覗いてみましょう。多くの場合は銀色で蛇腹状のくねくねしたステンレス管(フレキ管)が接続されており、先端がナットで蛇口の裏側とつながっているはずです。

ここをモンキーレンチなどで自分で取り外せそうな位置にあるか確認してください。

目盛り3のあたりにある奥の金色のナットは、蛇口を洗面器に固定しているナット。目盛り8のあたりにある銀色のナットは、フレキ管を蛇口につなげているナット。両方外せそうか確認が必要。

しかし、かなり取り外しが難しいと感じるケースも多くあると思います。

モンキーレンチでは届かない

筆者もコストを抑えるためにモンキーレンチとペンチでなんとかしようと四苦八苦したのですが、はっきり言って写真の金色ナットのように奥まった位置にあるケースでは道具が届かず、いくら苦労しても報われません。

このようなときは以降の記事でナットの接続径を調べ、適合するL型レンチという道具を買って解決できます。

接続部の外径と形状を調べる

接続部の外径と形状を調べる

蛇口本体パーツの裏側でフレキ管のナットとつながっている接続部分の外径形状を調べるには、まず外そうとする蛇口本体パーツのどこかにある型番刻印を探し出し、型番から接続口形状を調べます。

今回だと、型番で検索したらトップにメーカーのページが出てきたため、そこからアクセスできる説明書等の資料のうち、施工説明書のなかに記載がありました。なおどういった品物でも型番で検索する時は、「ー(ハイフン)」記号は入れずにスペースで区切るのがコツです。

施工説明書

施工説明書の記載によれば、規格はPJ1/2のようです。

蛇口本体パーツの規格がPJ1/2(呼13、四分)だった場合、取りついているフレキ管接続部はほぼG1/2です。もし、本体パーツが3/4(呼20、六分)サイズだったなら、フレキ管はほぼG3/4です。

規格についてより詳しく知りたい方は、 R1/2、G1/2とは何か 水道分岐DIY規格早見表と水漏対策法 をご覧ください。

ノギス測定
デジタルノギスの例

蛇口本体パーツの規格が分からなかった場合は、ノギスで接続部の外径を測り、それから上記リンク先の記事を使って形状を推定することができますので、トライしてみてください。

ノギスも入らず寸法が測りづらい場合は、割りばしの先に付箋など紙を挟み付けて押し込み、ナットに付箋紙を沿え、ペンで対辺外径に印をつけてから取り出し、付箋紙についた目印を定規で測れば良いです。

適合するタッチレス自動水栓パーツと工具を買う

適合する自動水栓パーツと工具を買う

規格寸法が分かったらあとは適合する器具を選ぶだけです。今回だと接続するフレキはG1/2メスですから、適合するG1/2オスの記載がある器具の中から、好きなデザインを選びましょう。

記事で使った写真の物は他の類似品と異なり、止水弁が本体に一体化内蔵されています。多くの他商品は15㎝四方の箱型をした止水弁ユニットが別パーツセットになっており、洗面台やキッチンの下のどこかのスペースに隠して固定する必要があり手間です。

できるかぎり注意して見極め、一体型の製品を選ぶようにしましょう。コストは大して変わらず、手間が省けて省スペースでもあります。

取り外し調査
奥の金色のナットを外すのが難しいケース。手前の銀色のナットはペンチなどでも外せそうでした。

最初の調査で接続部の取り外しが難しそうだった場合は、適合するL型レンチも用意しておく必要があります。

接続部の規格を調べた時の資料に、専用工具の記載があるケースは、その品番を調べましょう。今回だと「KG-1」とありました。

専用工具

このままKG-1を買っても良いのですが、これ専用の工具を買うのもなんだかもったいないと思いませんか?

「lixil KG-1」を執念深く検索すると、メーカーページにレンチの内径に関する記述がありました。対辺24㎜です。

内径の対辺が正確に分かれば、安い汎用品を選び取ることができます。今回は、水栓用工具に適合するL型レンチが見つかりましたので、これを選択することにします。

L型レンチ

もし、KG-1などといった適合するL型レンチの型番が分からなかった場合も、同様になんとか頑張ってナットの外径を測り取ることで対辺を調べ、汎用品のL型レンチを探し出してくることができます。

湯水混合栓の穴をふさぐパーツを買う

化粧プラグ

もとの蛇口が湯水混合栓だった場合は、お湯の管だけを使用し水道の方は不要になるので、外したフレキ管を塞ぐキャップが必要になります。呼13(1/2)プラグ呼20(3/4)プラグ、適合するものを一つ用意しておきましょう。

プラグはR規格でもPJ規格でもパッキンがあれば基本的にフレキがG規格でも繋げられます。水漏れする場合はシールテープも併用してください。うまくいかない場合は R1/2、G1/2とは何か 水道分岐DIY規格早見表と水漏対策法 をご覧ください。

手で触れて給湯管を識別

どちらがお湯の管でどちらが水の管かも、この時識別しておきましょう。給湯コントローラーをONにして温度設定を上げお湯を出し、フレキ管に手で触れて暖かくなった方がお湯です。湯が管を流れる振動によっても断定できます。

ちなみに写真の例のように、フレキに止水用蛇口がそれぞれついていればこれを閉めておくことで水を止めることもできます。

水栓を交換する

元栓を閉める

まず、水道の元栓を閉めます。焦らず確実に閉めたら、次にいったん蛇口を開いて水道管に残った水が出なくなるまで放出します。数秒で水は止まります。

フレキ管のナットを外す

次にモンキーレンチかL型レンチを使ってフレキ管の接続部ナットを外します。ちょっと緩めてあとは手で回すと楽です。外すとフレキ管の水がわずかにこぼれます。

フレキ管を外す
フレキ管を外し、奥の金色の固定ナットも緩めたところ。このまま固定ナットもパッキン台座ごと手で回して全て外す

このとき、フレキ管についていたパッキンを落として無くしたりしないよう気を付けましょう。たまに蛇口本体側にくっついて残っていたりもするので、忘れず剥がしてフレキ管側に戻しておきます。

フレキ管と固定ナット両方を外せば、蛇口本体ユニットは外れます。湯水混合栓だった場合、不要になる天板の穴には用意したプラグをかぶせ、裏からパッキンごと水道側のフレキを再固定しておきます。

固定用のナットやパッキン類は全て裏からしめこむ

最後に、新しいタッチレス自動水栓ユニットをすえて裏側からお湯側のフレキを接続し固定します。

フレキをL型レンチでしめこむ

フレキを器具に締めこむときは、忘れずパッキンを入れ、工具で力いっぱい締めこんでください。そうしないと水漏れします。

どちらも雌のネジ

今回の器具では、付属の延長フレキが雌ネジだったので、両方雌ネジになってしまい合いませんでした。なので付属フレキは使わず、単に元の水道管フレキが器具に届いたので直結しています。

パッキンのみ使用

パッキンだけは付属のネット付きの物に取り換え流用しました。

給水テストし、使用する

自動水栓の設置が終わったら、元栓を開いて水漏れが無いかチェックしましょう。漏れた場合はパッキンの抜けが無いか再度きちんと確認して接続部を締め直し、それでもだめなら R1/2、G1/2とは何か 水道分岐DIY規格早見表と水漏対策法 を参考にシールテープや異径変換ニップルの併用を検討してください。

通水テスト成功

水漏れがなければ、いよいよ自動水栓に手をかざしてみましょう。フレキ管に止水蛇口が付いていた場合は、こちらも忘れず開いておきます。

うまく通水できたでしょうか。お湯を使いたい時は給湯コントローラーをONにして温度設定してください。動かない場合は自動水栓への充電が十分か確認してください。

これで自動水栓が完成しました。自宅に居ながら店舗やホテルのような気分を味わい、より衛生的に手洗いと節水できるようになります。

水栓自動化DIYで、清潔便利な暮らしを実現しよう

水栓自動化DIYで、清潔便利な暮らしを実現しよう

感染症対策などで水栓をタッチレス自動化してみたいと思った時、今は本当に簡単な浄水器感覚で後付けすることができるので、たいへん身近に実現できるようになりました。

しかし中には後付けのタッチレス自動化ユニットが適合しなかった人や、適合するかどうかわからない人もいるかと思います。

そうした場合はぜひ記事後半の内容も再読し、根こそぎタッチレス化を検討してみてください。水道の世界はDIYではあまり触れられない分野ですが、やってみると案外単純なものです。

ぜひ記事をとおして自宅の水道を簡単に自動化できる可能性のあることを知り、失敗なく活用してほしいと思います。

ところで手洗いまで自動水栓化しようというほどなら、トイレは当然ウォシュレットでしょうか。まだなら、格安簡単にウォシュレットDIYできるか判定する方法と実例 も見てみて下さい。初めてでもかなり簡単にじぶんでできます。

あなたの自宅にすでにある水道設備ポテンシャルをじぶんで解放する方法は、まだまだ沢山あります。 給湯器のお湯を分岐DIY ベランダ・庭でお湯を使う方法 なども参考に、独自の研究をしてみてください。

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