R1/2、G1/2とは何か 水道分岐DIY規格早見表と水漏対策法

R1/2、G1/2とは何か 水道分岐DIY規格早見表と水漏対策法

自宅内の水道管や蛇口を分岐DIYできるか調べる方法 では自宅のどの蛇口が分岐DIYできるか見分け、接続口の口径を調べる方法をご紹介しました。

しかし蛇口の口径が分かっても規格が分からないと分岐パーツは探せません。器具を買おうとしてR1/2やM20、呼13やW24山20など訳の分からない呼称に戸惑っている方はいませんか。

この記事では自宅の水栓を分岐したり、あるいは浄水器、ケルヒャー、シャワーヘッド、自動水栓、ホース口金、ウォシュレットといった器具を接続したい方のために、目的に合わせて絞った規格情報だけを整理してお届けします。

器具を選んで買う

あなたが調べた自宅の蛇口の口径情報と、この記事の規格知識があれば、Amazonやホームセンターでどの器具を選んで買うのが正しいのか分かるようになります。

なお具体的な実践手順については、給湯器のお湯を分岐DIY ベランダ・庭でお湯を使う方法 をご覧ください。

また、分岐DIYしてみたものの水漏れに悩まされている場合は、この記事を片手に接続口の形状が合っているか再確認し、適切な変換ニップルを買うかパッキン・シールテープを確認してみてください。きっと最短距離で解決に近づけるものと思います。

R1/2とG1/2はつながるのか 配管径と接続口形状の早見表

R1/2とG1/2はつながるのか 配管径と接続口形状の早見表

面倒極まりないことですが、水道の世界は電気コンセントの世界と比べて規格が統一されておらず、分岐にあたっては口径のほかに形状を識別する必要があります。

さらに口径そのものについても、単にミリメートルで呼ぶ以外にインチや俗称など呼称が乱立しています。

このサイトだけであなたの調査目的が終わるよう、配管分岐目的に絞った情報を網羅的に整理していますので該当箇所を探してみてください。

接続口形状の調べ方

接続口形状の調べ方

蛇口や給湯器、便器など水栓器具の場合は、どこかに器具の型番があるはずなのでそこから取扱説明書や施工説明書を検索してR1/2やM20などといった規格表示を調べ、早見表を見るのが確実です。

そうした情報がどうしても見つからない場合は、ノギスや定規で接続口の直径外径を直接測ります。蛇口などのどこを測ればよいかは、 自宅内の水道管や蛇口を分岐DIYできるか調べる方法 を確認ください。

測ったらつぎに、形状記号を推定します。傾向表より推定し、以降の早見表へ進んでください。すでに施工要領書などで規格表示の調べがついている方は、傾向表は飛ばして早見表へ進んでください。

配管接続部の形状 傾向表

部位最も確率の高い形状
給湯器本体R
古い(ひねるタイプ)蛇口の先端ウィット細目ネジ
古い(ひねるタイプ)蛇口の首振り根元ウィット細目ネジ
古い(ひねるタイプ)蛇口が壁につながっている部分PJ
新しい(レバータイプ)蛇口の先端メートル並目ネジ
新しい(レバータイプ)蛇口が壁につながっている部分PJ
ホース状の水道管(フレキ管)先端G

なお、台所とトイレの蛇口水道管分岐については、それぞれ食洗機とウォシュレットのニーズが多いために「分岐水栓」というパーツが市場に豊富ですから、それを探したほうが早いです。

ステンレスフレキ管
銀色のホース状水道管は、ステンレスフレキ管です。先端はいつも真っ直ぐフラットな「G」です。

なお、RとGの雄ネジは目視でも確認できます。ネジが先端に近づくにつれてかすかにすぼまり、横から見てテーパーがついたような形状になっているものはR(テーパねじ)です。まっすぐな物はG(平行ねじ)です。

接続口の口径呼称 早見表

接続口の口径呼称

早見表を見る前に、「接続口の口径呼称」、「接続口の形状記号」は全然別物であることは理解しておきましょう。

例えば1/2、15A、四分、W26、M22などは、すべて接続口のサイズを表しています。型番や説明書から口径を調べた人は、最初にこの呼称や規格の乱立に戸惑ったことと思います。下記の早見表のいずれかに該当するはずですので、確認ください。

管用ネジ 公的規格

1/2や四分などと呼ばれる管用ネジは、蛇口が壁や水道管に取りつく根元や給湯器で出てくる、配管そのものの口径単位です。

外径(JIS)A呼称(ミリ)B呼称(インチ)俗称JIS規格水栓呼称
17.3㎜10A3/8三分
21.7㎜15A1/2四分呼13
27.2㎜20A3/4六分呼20

この表で例えば1/2と四分は同じサイズを意味しています。逆に20Aと21.7mm などとは異なるサイズを意味しているので、つながりません。呼び方ばかり複雑ですが、中身は単純にそれだけです。

厳密には外径mmには、JISとANSIというふたつの規格があり微妙に寸法が異なりますが、日本国内であればほぼJISなので気にしなくて良いでしょう。

俗称については、B呼称の分母を8に通分したときの分子の値から来ています。大多数の一般のかたにとっては、心底どうでもいい複雑にするだけの呼び方と感じるのではないかと思われます。早見表で見分けてください。

なお、呼13・呼20とは蛇口そのもののJIS規格水栓サイズを表しています。この規格水栓は壁につく根元が管用ネジになっており、そこが1/2サイズと決まっています。呼20なら3/4サイズです。

厳密にはPJという形状になっており、それぞれ若干1/2あるいは3/4より細いですがシールテープを併用すれば適合します。詳しくはこのあとの形状記号早見表をご覧ください。

ウィット細目ネジ 公的規格

W24などウィット細目ネジは、古い蛇口の先端やシャワーホースの根元などでよく出てくる単位です。

外径呼称
22㎜W22山20 ※山数は14や28など多種ある
24㎜W24山20 ※山数は14や28など多種ある
26㎜W26山20 ※山数は14や28など多種ある

ひとつ前の管用ネジの早見表と、このウィット細目ネジの早見表とを見比べてください。

例えば「W24山20」などと表現される規格は「呼13」や「1/2」とは外径が全く異なることが分かると思います。当然適合しません。同様に「W30山20」は「呼20」や「3/4」と適合しません。

外径をみれば分かり切ったことなのですが、一般の方がAmazonの商品情報などをみるときよく適合するかのように誤解して失敗する例が多いため、注意喚起しておきます。

この規格は昔使われていたイギリス由来の物なので、日本では比較的古いタイプの蛇口で見られるものです。

メートル並目ネジ 公的規格

M22やM24などメートル並目ネジは、レバーを倒す形式のキッチン水栓や洗面水栓において、先端のキャップを取り外すとよく見受けられる規格です。

キッチンの蛇口に浄水器を付けようとしたときに、この数字を見たことがある人もいるかもしれません。

外径呼称
20㎜M20
22㎜M22
24㎜M24

  
このメートル並目ネジの規格と先ほどのウィット細目ねじとは、示す外径が大変に通っています。

しかし!外径が同じであっても、山の角度も密度も全然違うので適合しません

ウィット細目ネジとメートル並目ネジを目視で見分けるのは非常に困難です。分からない場合は、蛇口本体がひねるタイプで古いと思うならウィット細目ネジ、レバーを倒すタイプで新しいと思うならメートル並目ネジである確率が高いため、それで推定してトライしてみるしかありません。

なおメートル並目ネジの規格はアメリカ由来のもので、比較的新しい蛇口の先端でよくあるものです。

接続口の形状記号 早見表 公的規格を知り的確な水漏れ対策法を調べる

接続口の形状記号 公的規格を知り的確な水漏れ対策法を調べる

R、G、PJ、Rc、Rpなどは、接続口の形状を表した記号です。これは下記の早見表で確認してください。

実際には先ほどの口径記号と組み合わせ、R3/4やG1/2などと表現されます。むろん、形状と口径の両方が適合しないとつなげられません。

R(テーパオス)G(平行オス)PJ(給水栓オス)
Rc(テーパメス)◎シールテープ×〇シールテープ
G(平行メス)△パッキン◎パッキン△パッキン
Rp(平行メス)〇シールテープ×〇シールテープ
出典:建築業協会施工要領書

それぞれの組み合わせにおいて、記載のシールテープあるいはパッキンが必須です。

◎の組み合わせならまず水漏れの心配は有りません。〇の場合は厚めにシールテープを巻く必要があります。△はオスネジの先端がフラットでパッキンが付けられる形になっていれば繋げられます。

たとえばR1/2とG1/2は、パッキンを併用できる場合に限りつなげることができます。

給湯器の場合、オスがRであっても先端がフラットでパッキンが合うようになっており、メスはRcだけでなくGでも合うことが多いです。 

ジョイントパッキン

接続部の水漏れに悩まされる場合は、この表を見てパッキンやシールテープを取り換えてみましょう。いずれも極めて安価にホームセンターもしくはアマゾンで手に入ります。100均にもたまにあります。

金色継手と銀色パイプの境目にある白い部分がシールテープ。巻き付けてからねじ込む。塗料でやる場合もあります

規格を揃える方法

万全を期すならあらかじめRとGなど異形状を変換する「ニップル」というパーツを使うと良いです。

しかしプロの工事でも、例えば給湯器に接続されている管(フレキ管)は多くの場合G平行メスの規格であり、一方給湯器の側はRテーパオスなので互いに形状が異なっているにも関わらず、異径変換ニップルを噛ませずそのまま接続してあったりします。

要するに、完全適合◎にこだわらなくても早見表〇か△ならとりあえず付属のパッキン付きで繋げてみて、ダメならシールテープを併用することにすれば安くかつミニマムに済みますし、実際そんな風に接続されている例もたくさんあるということです。

給湯器のお湯を分岐DIY ベランダ・庭でお湯を使う方法 では、この事実を応用してR1/2給湯器とG1/2分岐パーツ(チーズ)を変換ニップルなしで直結する方法を実演しています。参考にしてみてください。

異径ニップル

ちなみにニップルなどの継手には形状だけでなく管径を変換できるものもありますので、覚えておくと使い道があります。上記の記事ではR3/4給湯器をG1/2洗濯機口金に変換する場合に対応するため、異径チーズという継手を使って管径を変える例として応用しています。

ソケットとユニオン

雄ネジのニップルと逆に、雌ネジの異形変換パーツもあります。ぶっちゃけ、変換パーツ自体は探せばなんでもあります。重要なのは変換したい規格をこの記事で出来るだけ正しく把握してから購入に踏み切ることです。

水道管分岐パーツ 素材による違い

Amazonだと気づかないかもしれませんが、分岐パーツを求めてホームセンターに行った人なら、同じパーツでも様々な素材があることに気づき、躊躇したことと思います。

素材による違いについては下記の早見表で大枠をつかみ、あなたの目的に合わせてチョイスしてください。結論としては器具の入手性からいって黄銅か青銅を推奨します。

なお、どの材料も家庭での水温や洗剤にはおおむね大差なく耐えられます。熱湯もOKです。

名称さびにくさコスト一般的入手性
ステンレスさびない高い
さびにくい青銅よりやや高い
クロムメッキさびにくい青銅よりやや高い
青銅(砲金)さびにくい安い容易
黄銅(真鍮)さびにくいが青銅に劣る青銅より安い容易
鋳鉄さびやすい最も安い

コストについては、ステンレスが高く黄銅が安いといっても、実際上はパーツ一つにつきわずか数十~数百円の差にすぎません。

しかし形状ラインナップが豊富で一般的にホームセンターやAmazonで入手性がよいのは、安く加工性の良い物質である黄銅や青銅の製品が大半になります。

入手性を優先した方が楽に目的のDIYを達成できると思いますので、あまり高級な素材にこだわらず黄銅か青銅を使えば良いと思います。

その他の注意点

クロムと青銅仕上げ比較
左がクロム、右が青銅の同一形状パーツ例

水道パーツでのクロムは、青銅をクロムメッキしたものです。青銅に比べ滑らかで美しい光沢仕上げになっています。

反面、汚れや指紋が目立ちやすく清掃の面倒な素材です。こだわる方や店舗向きであり家庭でのDIYには推奨しません。

ダクタイルに代表される鋳鉄管は比較的さびやすく、家庭での露出配管DIYにはあまり適しません。埋設など隠蔽部の配管むきです。 

白継手
通称、白継手などと呼ばれます

一番安い材料なので、異種金属併用による錆のリスクをよく理解した上でなら使うメリットもありますが、ナット付きチーズなど気の利いた便利な形状の製品がAmazonやホームセンターにあまりなく、入手性に劣ります。

なお銅、青銅と黄銅など異種金属を組み合わせると腐食の原因となりえますが、水に溶けたわずかな酸素と電位差で進行するためその速度は遅いです。

自宅の接続口の素材があらかじめ分かれば組合わせない方が良いですが、見た目でそうそう分かるものでもないと思います。

飲み水や埋設配管にするのでもない限り家庭でのDIYにおいてそこまで神経質になる必要もないでしょう。

ステンレス継手

ただし、しいて言えばステンレスと鋳鉄管の組み合わせは、鋳鉄が一方的にかなり錆びやすくなるので避けた方が良いです。

塩ビ(VP)管

ちなみにPP(ポリプロピレン)や塩ビなどの樹脂はお湯に適さないものもあるので気を付けてください。一般に、灰色の塩ビ(VP)管はお湯に使えません。

樹脂の中でも茶色のHT管か、架橋ポリエチレンであればお湯も問題ないですが、架橋ポリエチレンは分岐パーツ(継手)が高価で入手性が乏しく家庭のDIYではお勧めしづらいところです。

アレスフィット
高価な架橋ポリ用チーズ

自宅内水道管を分岐活用しよう

自宅内水道管を分岐活用しよう

水道工事の世界は一般にあまりなじみがなく分かりにくいと思いがちですが、記事で必要な情報だけ見るようにすれば理解は難しくありません。

知ってみれば、電気のコンセントをタップで分岐するような感覚で水道もまた自分で分岐DIYできる可能性のあることが分かったと思います。

ぜひ、水道を分岐して出来ることを把握し、自宅のDIYに活かしてみてください。あなたの自宅に眠っていた利便性のポテンシャルを伸ばし、暮らしをさらに快適にできるでしょう。

実際に給湯器からお湯を分岐して、ベランダや庭で使う方法については実践編 給湯器のお湯を分岐DIY ベランダ・庭でお湯を使う方法 をご覧ください。

自宅を見回して分岐できそうな蛇口や水道管を調べたい時は、調査編 自宅内の水道管や蛇口を分岐DIYできるか調べる方法 に戻って参照ください。