インフレ物価上昇対策のポイ活クレカ選び方・使い方

インフレ・物価上昇が起きるときのポイ活・クレジットカード選びは、今までとちょっと変えておいた方が、これからの暮らしをぐっと楽に、上手に乗りきれます。

例えばコーラが100円から150円に物価上昇したら、単にアンケート1回5円みたいなチリツモ系は今まで20回でコーラ1本分だったのが、これからは30回必要になり効率が悪くなります。

一方、購入額の2%などといった定率系のポイントは、100円のコーラなら2ポイント、150円のコーラなら3ポイントと貰えるポイントも増えるので引き続き同じ効率で稼ぐ事が出来ます。

しかし、インフレ時代で最も効果的なポイ活は、貯めることよりつかうことの効率を高めることです。貯める方はもう簡単に、インフレ連動の定率クレカで自動化し、その上で、使うことの意義を考え直すのです。ご覧ください。

ポイントに必死こいて報われる時代が終わる

今まではインフレの逆、デフレという時代だったので、1円の価値が、実感は無かったでしょうがジワジワと上がっていました。1円の購買力が将来1.1円などと上昇するようなもので、無意識に利子を受け取るような、追い風を受けていたのです。

こういう時代にポイントサイトやポイントカードを駆使して貯め込むのは、チリも積もれば山となるで、長い時間ののちに馬鹿に出来ない成果を見せてくれていました。

でも今は、その逆、インフレの時代です。今必死こいて積もった1円の山が、数年後コーラもろくに買えない価値になります。努力の効率が落ちていく

ではどうすればいいか。①何よりまず貯めたポイントを効率よく使うことを考え、②インフレに連動する定率系のクレカポイ活だけに限定して、貯める作業を自動化しておくのです。

そうして生まれた時間を、この時代の変わり目に、あなたがチャンスと信じたものに少しだけ賭けてみることができるよう、準備を整えておくのです。

これからのポイ活は貯め方より使い方が大事になる

インフレになり物価が上がると、ポイントは貯めるより使うことの工夫が大事になります。良い使い方を識別できるようになるため、まずはインフレ物価上昇の意味を知っておきましょう。

インフレに連動して価値の下がるもの

冒頭にコーラの例えで話したように、チリツモ系のポイ活が報われなくなるとしたら・・もっと重要な事は、いままでチリツモで貯め込んできたポイントの山も、価値をどんどん失っていく事にあります。

例えば、貯めに貯めた3,000楽天ポイントで、今までコーラ30本買えたのが、20本しか買えなくなるわけです。

インフレに連動して価値の下がるものは、チリツモ定額系ポイ活と、今までに貯めた全てのポイントです。これを逆に、インフレに連動して価値の上がるものに、早いとこ使ってしまうのです。

インフレに連動して価値の上がるもの

インフレ物価上昇に連動して価値の上がるものは、文字通り、物品です。それから、これは日本では価格上昇速度が遅い(チャンスです)ですが、サービスです。

物品については、単に具体的にポイントを使って欲しいものがあるなら、今すぐ使ってしまうのが最善で、早ければ早いほど有利ということになります。しかしそういう人は別に今言われなくても当然使っているわけで、そうじゃないから貯まっている。

そこで、ポイントの価値をインフレに負けず保存するための方法を提示します。

サービスについても基本同じですが、これは物品と異なり保存ができないことが特徴です。例えば旅行は行くときに買って消費して終わりなので、保存できません。しかし価格はどんどん上がります。

ですから、これからの時代は会員権の類が急激に価値を増します。例えばホテルの上級会員権などです。現状は最初から単価の高いものばかりですが、時代の追い風を受けて、次第に少額でも参加できるものが増えていくでしょう。詐欺に気をつけてください。

①高価値のポイントに変換し、高効率に使う

貯まりやすいけどまるで使い道のないマイナー企業系ポイントもあれば、使い道が狭いけど特定用途で何倍も効果の出るマイルやキャンペーンポイント、幅広くどこでも使えるけど1ポイント=1円以上にはならないポイントなど、一口にポイントと言ってもその中身は差があります。

これからのインフレ時代に最も強いポイントの使い方は、交換レートの高い範囲で、「使い道の幅広いポイント」に変換して最速で使うか、「特定用途で還元率の高いポイント」に変換して、その用途に使うかのどちらかです。

特定用途とは、本当に価値のあるキャンペーンやセールによって、1ポイントの使い道・還元率が1円以上になるようなサービスを有するポイントのことで、それはビック、楽天、JRE、マイルのポイントです。詳しくは記事末尾の付録をご覧ください。

もちろん他のポイントサイトでも独自のセールやキャンペーンをやっていますが、ほとんどの場合、元の価格設定が高いとか送料がやたらかかるとか、選択肢がしょぼすぎるとかで、1ポイント当たり1円に満たない効果しかないものに成り下がっています。

そこで、下記にポイントの相互交換移行先一覧表を提示します。この表からは「使い道のないマイナーポイント」は除外し、シェア上位のポイントと、シェア上位の電子マネーから順番に記載してあります。なおマイルから他ポイントへの交換は大口でないとすこぶる還元率が悪いので、除外しました。

ポイント相互交換レート一覧

シェアポイント交換移行先レート条件
1位楽天ポイントANAマイル50%
2位Tポイント85%ジャパネット銀行
SUICA100%1000ポイント
ANAマイル50%500ポイント
3位PontaJALマイル50%
dポイント100%ドコモ回線契約
4位dポイントPonta95%5000ポイント
JALマイル50%5000ポイント
5位WAONポイント電子マネーWAON100%
6位マツキヨポイントJALマイル40%500ポイント
ANAマイル20%500ポイント
dポイント80%500ポイント
7位nanacoANAマイル50%500ポイント
8位ヤマダ電機ANAマイル25%4000ポイント
8位ビックカメラSUICA66%1500ポイント
JALマイル20%4000ポイント
9位JREポイントSUICA100%
ビックカメラ100%ビックSUICA
JALマイル33%1500ポイント
JALマイル66%1500ポイント
ゴールドカード又は
マイルプレミアム
9位メトロポイントANAマイル60%1000ポイント
ANAマイル90%100ポイント
ソラチカカード
楽天ポイント100%500ポイント
nanacoポイント100%500ポイント
2022.6月筆者調べ

この表の見方は例えば、9位のメトロポイントをANAマイルに変えようとすると、レート60%なので、1000メトロポイントが600ANAマイルに変換されます。交換最小単位のあるものは、条件の列に記載してあります。

  • 変換高効率な範囲で、ビック、楽天、JRE、マイルに変える以外の変換は、全てレートが悪く、損をする
  • 変換高効率な範囲で、SUICAに変えて即使うか、ビック、楽天、JRE、マイルいずれかに変えて使うと、損がない

逆にいうと、上記の表でまったく言及の出なかったポイントはこれからの時代不利になります。使い道が狭くて早く使えないか、1ポイントの価値が実質1円に満たず還元率が悪いか、他のポイントに変えることもできないか、ほぼそのいずれかです。

高効率に使う

貯めたポイントを効率よく使うには、1ポイントが1円以上の働きをする使い方を探し出す必要があります。少なくとも変換効率の高いポイントの中で、還元率も高いポイントは、先ほど述べたビック、楽天、JRE、マイルのポイントです。

ビックなど家電量販店のポイントは、10%などと大量につきますが、販売価格が最初から10%割高に設定されているので何の意味もありません。価値はそこにはない。還元率も1ポイント=1円です。

しかし、エアコンや大型家電など耐久消費財今すぐ家庭で出来るインフレ物価上昇対策 にて解説:インフレ時代初期、特に高騰しやすい物品です)を買う時、信頼にたる延長保証を付けられるというサービスの方に価値があります。

耐久消費財の価格が高騰する前に、超長期でちゃんと役に立つ保険をかけてしまうのです。

物品保険の分野は実績から言って1に家電量販店、2にクレカの補償が強く、通販の弱点です。Amazonはヤマトと組んで最近始めましたが、その評判は芳しくなく、始まったばかりで実績はありません。

楽天は最も取扱商品点数の多いポイントのひとつで、単にコンビニでも使えて使い道が幅広く、ポイントのキャンペーンも頻繁に行なっているので、誰もが知るものの改めて価値を評価すべきものです。

サイトが見づらく検索がしょぼいなど足らぬ部分もありますが、例えばセールで20%引になるなら、効率は1ポイント=1.25円相当になったことになるので、使い方次第で伸びます。

JREポイントは、その交換先商品のほとんどが割高なトラップだらけですが、ほんの僅かいくつかの限られた交換先のみ、安定的に高還元率となる面白いポイントです。

大口のルミネ商品券、ホテルメトロポリタンのビュッフェやフリーフローなど食べ飲み放題系などに限り、1ポイント=1.2円程度に効果が上昇します。価値あるサービスが約20%高効率になる。

他はほとんどトラップです。グリーン券などは一見良さげに見えて実は駅ねっとの方が安くなるという高度なトラップです。

マイルは、航空機に乗る場合で時期によっては1ポイント=1.3円程度以上に効率が上昇します。極めて使い道が限られますが、はまるなら最も良い効率で燃焼できます。

特筆すべきはその使途に、JALあるいはANA系列のホテルを高効率で使えるという道がある点です。これは前述の会員権に近い性質を持っており、今後どんどん魅力を増すでしょう。すでに取り組んでいた人は今後、より使い道に注意し継続すると良いです。

弱点は、高効率の使い道がどれも単価が高く、相当まとまった量のポイントを必要とすることです。マイル貯めの分野は陸マイラーとかマイル修行などと言ってかなり複雑化しており、仕事や家庭の傍ら取り組むにはハードルが高くなってしまっています。

もちろん適当に取り組むこともできますが、効率よくやろうとするには勉強が要るということです。この記事ではあくまでポイ活のウェートを、貯めることより賢く使うことに変え、そして時間を捻出することにシフトした方が今後の時代のチャンスを掴める、という趣旨ですので、今から初めて取り組むにはマイルはお勧めしません。

価格上昇する物品に使う

インフレとは物価上昇なので、文字通りモノの価格が上がると誰もが知っており、それで苦痛を感じているわけですが、冷静に考えるとあなたの持ち物の値段も上がるわけです。

ですから、これからメルカリは売るのに有利な場所になります。

また、インフレによって特に価格が上がる物品とそうでないものがあり、それは国によって異なります。耐久消費財はインフレ初期に特に価格上昇しやすい物品です。詳しくは今すぐ家庭で出来るインフレ物価上昇対策 をご覧ください。

つまりあなたが今メルカリをやっているなら、将来売却を見越して、特にインフレによって価格上昇しやすい物品は、今すぐ先にポイントを使い買ってしまうのも良い使い方ということになります。

インフレに連動するポイントを自動的に貯める

インフレの時代には、貯めるポイントの価値もどんどん落ちていくのですから、もはや小銭拾いに躍起になっても仕方ありません。

これからのポイ活は初期設定から先は全く手をかけず、なおかつインフレに連動して定率でポイントが入ってくる、クレカの自動ポイントに一本化してしまい、貯め修行から足を洗うことをお勧めします。

もうとっくに多くの人がやっていると思いますが、あなたが普段一番よく「ピッ」と使っている電子マネー、恐らく鉄道系のカードに、全ポイ活を集約して高還元率化し、常にそれだけを使うようにすれば、他に何もしなくても自動的にインフレ連動でポイントは貯まります。

例えばJR東日本圏内在住ならば、原則としてコンビニでも何でも常にSUICA払いに統一しましょう。これだけで勝手に定率1.5%JREポイントが貯まっていきます。店頭で他のどんなクレカやポイ活を沢山駆使するよりも、楽に多くを得られるでしょう。

SUICA1.5%の条件

1.5%のポイント還元率を獲得するには、ちょっと設定を頑張ってモバイルSUICAに挑戦してみるか、従来のカード式SUICAで勇気を出してオートチャージに挑戦してみる事が参加資格です。

オートチャージが怖い人は、筆者もそうですが、チャージ元カードで限度額設定を下げておく事もできます。

厳密には買い物で1.5%還元されるのではなく、チャージした金額に1.5%還元されます。使うより先に還元されるのですから、何も悪い取引ではありません。

関東圏以外にお住まいだとか、前記したJREポイント高還元率な使い道がじぶんの好みに合わない場合は、他の高還元率ポイントを効率よく貯められる、他のカードに一本化してしまうのが、賢明な自動化手法です。

物価上昇時代の最適ポイント・クレジットカード選び方

楽天カード(使用金額に対し楽天ポイント1%

ビックSuica(チャージに対しJREポイント1.5%

Viewカード(チャージに対しJREポイント1.5%

上記いずれか又は複数、じぶんの使い道に合うカードを絞って、細かい貯め修行の使い分けをやめ、浮いた時間を賢い使い方のほうに振り分ける

ソラチカカードのメトロポイントは、ほとんどインフレに連動しません。鉄道構内以外でいくら使ってもポイントが増えることはほぼなく、基本的に鉄道乗車の回数に連動しています。

ソラチカへのチャージは0.5%しかメトロポイントを獲得できません。残りは他のカードポイントに分散してしまいます。チリツモ系の修行カードは、物価上昇時代にはだんだん不効率になっていきます。

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