ぬるいビールをキンキンに冷やすのに、早いに越したことはありません。早ければ早いほどいい。
記事ではアイススラリーという技術を使って、家庭で簡単格安に世界最高速級の冷却技術を手にする方法を解説しています。真夏に常温のビールでも90秒で飲み頃キンキンに冷やせます。
さらに、アイススラリーを使うと、家庭の冷蔵庫や店のビールサーバーすら凌駕する未体験の超キン冷えビールをさえ飲むことができるようになります。
この体験には、誰にも是非とも味わってもらいたい魅力があります。凄まじくクセになる、やばいうまさのビール初体験があなたを待っています。記事の後半では超キン冷えに適するドリンクとそうでないものの識別法も紹介しています。
もちろん、ジュースやその他の飲み物でも未踏の超絶キン冷えが手軽に試せるようになります。あなたの好きなドリンクで、今すぐお楽しみください。
ぬるいビール即冷え冷え手順動画
真夏の水温30℃のビール缶を、90秒で5℃にできます。ビールの飲み頃温度は一般に4℃〜8℃程度とされています。たぶん現時点、家庭でできる世界一速くて安くて簡単な方法です。ちなみに倍程度時間延長すると、凄まじいキン冷えビール体験ができます。
90秒で飲み頃に冷やす方法
アイススラリーをDIYしておけば超高速時短冷却できる
アイススラリーは温度がマイナス18℃程度に達しシャブシャブのシャーベットになるよう分量を計算した、塩水の氷ジェルです。1度作っておけば以降何度でも再使用できます。
元は哺乳ミルクを高速作成する道具ですが、筆者のようなおっさんのビール冷却にも応用できます。
同じものをミルク作りと共用しても衛生的に支障ない構造なので、ミルクのために作った人はそのまま自分のドリンクにも流用できます。
あらかじめ耐冷密閉容器に塩60g(大さじすり切り4杯)入れた後、内側400の目盛りまで水を足し、よく混ぜて溶かします。
この形状の容器でないと、後でビール缶回転時の水位が不適になりうまくいきません
そのまま蓋をして冷凍庫に最初だけ24時間置き、シャーベット状に凍らせておいてください。そういう配合になっています。カチカチに見えても容器ごと揉むと容易に崩れます。
冷凍庫の温度ダイヤルは最強にしてください。以降は3時間冷凍で繰り返し再使用できます。
記事の分量は、一般家庭の冷凍庫性能を考慮しつつ筆者が実験を繰り返して最適な分量に調整したものです。うまく凍らない時は冷却時間を延長し、分量を間違えていないか再確認してください。
それでもシャーベット部分ができず凍らない場合は、全量を捨てて塩の量を10g(小さじすり切り2杯)減らしてからやり直すか、夏場に弱って温度の冷えない冷蔵庫・冷凍庫を復活させる方法 を使って冷凍庫を回復してみてください。アイススラリーにはシャーベット状態が必要です。
逆にカチカチの氷になってしまった人は、塩を10g追加で溶かし直し、強制的にシャーベット化してください。
アイススラリーでビールを冷やす
実際にビールを冷やす時は、ここからスタートになります。
冷凍庫からアイススラリーを取り出し、缶ビールを寝かせて沈めます。350mlの缶が、この目的のためにも適するよう見越して容器の形状と溶媒の量を決めてあるので、ジャストフィットします。
そのまま90秒間クルクル転がしてください。転がす回数が多ければ多いほど冷えます。面倒臭ければ、放置4分でも良いです。
約90秒で、夏のぬるい水温(30℃)のビールが、飲み頃を超えたキンキンとされる5℃程度となります。もっと激しいキン冷えが好きな人は、時間を倍程度伸ばしてください。ビールは-3℃程度まで凍らないので、凄まじい超冷えが楽しめます。
1回超キン冷えビールを体験すると、うますぎてクセになる恐れがあります。店や冷蔵庫のビールがぬるく感じたり、飲む量が増えてしまう恐れがあるため、気をつけてください。
今回の冒頭動画では350mlのビールを30℃から飲み頃の5℃へ回転90秒で冷却できていますが、季節によって変わります。
元々冷蔵庫にあったビールや、冬場の常温ビールは回転45秒で十分飲み頃に冷えます。放置なら3分程度です。
例えばコンビニから帰ってきたら、まず買ってきたビールをアイススラリーに沈め、そのあと手を洗うなりカップ麺に湯を入れるなりしていれば、食事の頃には放置で最高のキン冷えが楽しめます。
倍以上の時間をとって冷却すると、次第にやばいレベルまで冷えた、新感覚のビール体験を家庭でエンジョイできます。夏のベランダカウンターなど屋外に持ち出すとバカみたいにうまいです。
やりすぎると泡が凍ってフローズンビール化しますが、これはあまりうまくありません。倍時間程度までにとどめて色々試すのが、一番うまくて面白い体験ができると思います。
なお容器が缶でなくプラや陶器、ガラス製の場合も、冷却時間が倍必要です。
アイススラリーの使用後は、冷凍庫に戻すだけです。洗う必要もありません。衛生は缶で保たれるので、スラリーの方は管理が適当で済みます。
超絶キン冷えで一番うまい体験のできるビール
酒造メーカーによればビールの最適温度は4〜8℃程度とされていますが、これは無数に存在するビールの種別を大雑把にまとめた平均に過ぎません。本来は冷やして美味しいものもあれば、そうでないものも存在します。
しかし通常の冷蔵庫で再現できないと思われていた超キン冷えまでビールを冷やして飲むことはメーカーも誰も想定していないので、まだどの製品がキン冷えにして美味しいビールなのか、世間一般に評価がありません。なので、僭越ながらアイススラリーを毎日酷使する筆者よりお薦めを紹介します。
まず、物理的な性質として、飲料の香りや味わいは常温を離れるほど飛ぶか、変化します。ですから、香りや味わいの強いことが売りのエールやスタウト、IPAといったお酒は強冷すると良さが失われ勿体無い結果となります。
実際試したところ、味わいや甘味が消えて、それまで隠れていた味のキツい部分だけ残るのであまりうまくないと感じました。重層的に設計されていた味のバランスが壊れる。
逆に、香りや味わいが少なく、喉ごしや爽やかさが売りのドリンクは、すこぶるキン冷えに適します。クセの少ない飲み易い系のドリンクです。
倍時間冷却の超キン冷えにしてぶっちぎりにうまいのは、スーパードライか、バドワイザーです。筆者は最近毎日こればっかり飲んでいます。たまにバドワイザーが気分変わってウマイ。
エビスやプレモルなどは強冷しない方が良いと筆者は思います。最近だとマルエフも強冷はイマイチでした。まあ味は主観によるところも大きいので、色々試して楽しんでみてください。
安酒を美味く飲む知恵
このように、飲料を強冷すると良くも悪くも味が変わります。ほとんどの人は製品や素材そのままの味を楽しむべきだと考えるでしょうが、筆者はそれは製品の質によると考えます。
要するに、安酒を美味く飲むための知恵として、強冷技術はあなたの家計を助ける力になるでしょう。
今まで第3のビールの味に不満のあった人、ビールの税金が高すぎて税を飲んでいるような感覚を覚えていた筆者のような人は、強冷を試してみることをお勧めします。
ベルジャンゴールドというベルギーのサードビールならば、スーパードライやバドワイザー並みにスッキリした飲み口で、かなり安いので美味しく飲めます。
全く甘くない新しいチューハイ ハードセルツァー
チューハイはどれも甘ったるい、と感じる人は、強冷するとかなり甘さを感じにくくなり良好です。ただし度数が6度以上の高いものは、甘さが消えてキツさがかなり強くなるので、あまり美味しくありません。
強冷と最高に相性が良いのは、甘くない・度数が高くない・香り高いドリンクで、そういう飲み物はハードセルツァーというジャンルで海外に存在します。
アイススラリーを作ったら、一度試してみると強冷×セルツァーの最新鋭コンボが楽しめ、あなただけの秘密の楽しみになること請け合いです。
とりあえず飲もう
店で買ってきたビールがうかつにも全然冷えていなかった時は、残念で腹立たしいものです。
これからはもう、そんなことで一喜一憂するのはやめて、アイススラリーを作って置いておくことにしましょう。むしろその方が、未体験の氷点下ビールを家庭で楽しめるようになります。
初めて当サイトに訪れた方も、この記事の手法が首尾良くいったならば、まずは冷えた酒で一杯やりつつ、他の記事も楽しんでいって戴ければと思います。
おまけ
記事の方法でガツンと氷点下に冷やした缶ドリンク。アウトドアでもより長く楽しむには、真空断熱タンブラーに注ぐのが良いでしょうか?
もっと合理的で洗い物の手間が省ける、クージーという方法があります。アイススラリーで作った缶ドリンクと相性最高の道具です。これに刺して風呂に持ち込めばエキサイティングです。
ゆくゆくホットにも使いたいと思っている人は、フタ付きが適します。
読者コメント