2021 24インチiMac M1 7コア8コア比較検証予測

2021.4.30より、新しい24インチiMac M1の予約受付が開始されました。

現時点において搭載CPUはMacBookと同じM1チップと発表されており、GPUコア構成も同様に7コアと8コアが予告されています。

そこで今回は、7コアと8コアのベンチマークスコア差がMacBookAir2020M1 7コア8コア比較検証 の時と同じ差になると仮定し、iMac選びにおいてどちらのコア数を選ぶべきかの考え方を推定しておきたいと思います。

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iMacM1 7コアと8コアの相違点と詳細内訳

2021,M1 iMac7コア機8コア機
総額(AppleCare除く)154,800円177,800円
ベンチマーク(推定)1823521579
SSD最小構成256GB256GB
USB3ポート×2、ギガビットEthernet、TouchIDなしあり

                       
総額はAppleCare +無しで消費税込みの、最小構成価格総額です。現時点で新しいiMacのAppleCare価格は公表されていません。

ベンチマークはMacBookにおけるM1チップ、Geek benchのMetalスコアです。

MacBookの時と異なる構成の特徴として、7コアでも8コアモデルでも、SSD256GBが選べます。MacBookの時は8コアは最小512GBからしか選べなかったので、この点はiMacの方が自由に選択できます。

iMac版 GPU7コアと8コアの性能差推定

iMacにおけるGPUベンチマークスコアは2021.4月現時点不明です。しかしMacBookの時のM1チップにおけるベンチマークスコアははっきりしているので、これを使って推定することができます。

GPUコア数は主に動画処理能力に影響します。コア数が8から7に下がるということは、計算上は7/8=12.5%、動画処理能力が下がることになりそうです。

しかし実際に動画処理のベンチマークを見ると21579→18235となっているので、約15.5%のスコア低下が見られました。

つまり単純なスペック上は、2機種の差は以下にまとめられます。

差額23,000円かけて、15%のGPU性能アップと、ふたつの追加USB3ポート、ギガビットEthernet(いわゆる有線LAN)、TouchIDのセットを追加するかどうか、の差。

性能差と価格差とが妥当か検証する

違いをさらに細かく見ていきます。まず、MacBookAir2020M1 7コア8コア比較検証 の時に、GPU性能差のAppleが設定した差し引き評価額は5,500円でした。

5500円でGPUが15%性能アップするのはまあまあ妥当です。
15%のパワーが5500円ということは、100%に換算すると36666円です。

このベンチマークスコアのビデオカードを36666円で買った計算とすると割高ですが(同等スコアのRadeonRX560が2020.11現在22000円程度)、M1ならコンパクト低発熱、低消費電力で内蔵できると考えると総合的には妥当な価格です。

一方ふたつの追加USB3ポート、ギガビットEthernet(いわゆる有線LAN)に17,500円は、明らかに高すぎます。誰でも、標準のポートに市販のハブを噛ませようと考えるでしょう。それなら3,000円くらいで済みます。よって、内訳を考えると以下に集約できます。

差額5500円かけた約15%のGPU性能アップと、実質3,000円相当の価値でしかない追加ポートセットと、差し引き14,500円を提示されたTouchIDのセット販売を買うかどうか、の差。

迷っている人へ推論

スペック差を価格で見ると、GPUは得でも損でもない妥当な価格、ポート類は割高Touch IDは14,500円の評価額です。

よって、以下のように推論します。

  • Touch IDの便利さに惹かれて8コアモデルを選んだりアップグレードしようとしている人は、モバイルでなく第三者の少ない環境において、そこまで必要かどうかもう一度視野を広げてみておいた方がいい。7コアが再考に値する。
  • 動画編集、フォトショップなど画像編集、デジタル一眼など持っていてRAWデータを扱いたい、CADなど製図ソフト、PCゲーム、DTM、いずれかを頻繁にやるつもりなら、割高でもGPUと追加ポート類いずれも有意義に活かせるので、8コアモデルに費用を出すだけの価値がある。
  • MacBookに比べ大画面高解像度の画面ディスプレイとなるため、相対的にGPUの負担は増す。24インチ大画面を志向してiMacを選択しようとするならば、画像処理能力の高い8コアモデルを選択する必然性が増す。
  • 逆に大画面志向でないならば、チップが同じである以上、比較対象としてMacBook M1に目を通しておいた方が良い。

なお延長保証であるAppleCareをどうするかお悩みの方は、AppleCareすべきか否か MacBook保証修理体験記 を参考になさって下さい。MacBookの例ですが、考え方の参考になると思います。

端的ですが記事は以上です。新製品を楽しみに待つ読者の参考になれば幸いです。

おまけ:24インチiMac M1 ベンチマーク傾向予測

iMacにおけるベンチマークはまだ出ていないので詳細検証は続報待ちですが、構成チップが同じである以上、既に発売されているMacBookM1の時の7コア8コアの時の性能差と似た傾向になると予想されます。

スコア自体が同等になるかは未知数ですが、MacBookと異なりコンセントで給電するので節電を考慮しなくて良いこと、またスペースが豊富で排熱に余裕を持たせられるはずなので、クロックアップに耐えられる環境はあると考えられます。

つまり、同じチップでもスコアはMacBookより若干高く出る可能性があると予測します。

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