
この記事は初出2020.10ですが、2021.1に大幅バージョンアップしました。以前訪れた方も再読していただければ、より便利なiPhone標準機能を解放できるようになります。
iPhoneで撮った写真がいっぱいになって容量が足りない。だけどお金はかけたくない、変なアプリや契約を入れるのも面倒、パソコンや外付けに出すとiPhoneで見れなくなるから嫌、画質もできれば落としたくない。。
こんな風に矛盾するたくさんの悩みをかかえて結局何も出来ずにいる方へ、解決法をお知らせします。この方法にはこんなメリットがあります。
- 容量をあけられる:写真サイズが1/10くらいになります。
- 無料、アプリ追加不要:iPhoneに最初から入っている標準アプリの無料機能だけ使います。
- 外付け機器やパソコン不要:iPhoneに最初から入っている標準アプリだけ使い完結します。
- アプリ起動不要:一度設定したら、以降はその標準アプリを起動する面倒もありません。写真に限らず大抵の画像をタップし選択するだけで、縮小を選べるメニューが加わります。
- ネット上の画像もリサイズして取り込める:ウェブサイト上の画像やLINEで友達から送られてきた写真など、およそ画面上に見えるあらゆる画像をiPhoneにダウンロードする時、同時にリサイズできるようになります。サイズは1px単位で自由に設定することもできます。
- オーバースペックな画質を落とす:世間一般の平均に照らして必要十分な画質を決め、過剰なデータを削除することで品質を保ち容量を圧縮することを目指します。
ごらんの通りお手持ちのiPhone以外に何のアプリも機械も契約も費用も必要としませんから、思い立ったらどこに居てもすぐ試せます。
やってみる手順も数タップ短時間でできる簡単な方法にまとめていますから、気にいるかどうかまず1枚の写真で試してみてはいかがでしょうか。きっと、長年の容量の悩みに出口の道筋をつけることが出来るでしょう。
なお、iPhoneバッテリーの持続時間を長持ちさせたいというお悩みも、iPhone標準機能を解放することで簡単に改善できます。いずれのちほど、iPhoneショートカットでバッテリー持続時間を伸ばす節電設定 もご覧ください。
iPhone標準機能で写真をリサイズし、空き容量をふやす

iPhoneには標準で写真をリサイズし、空き容量を増やす機能が初めから備わっています。ただし見つけにくく使いにくい場所にあるため、これを写真1枚1枚についてそのまま使おうとするとかなり面倒です。
そこで当サイトではあなたの志向に合わせて、簡単な操作だけでこの機能を利用できる2種のショートカットをご用意しました。
ショートカットの仕組み
ショートカットとは、iPhoneに初めからインストールされているアプリのひとつです。以前に削除してしまった方は、AppStoreから再ダウンロードしておいてください。また、すでに持っている方は最新バージョンに更新しておきましょう。原則として、OSも最新版が必要です。

ショートカットアプリとは、iPhone内の機能やアプリ機能の動作を自動化するためのアプリです。今回だと、あなたがカメラロールやウェブサイト、LINEなどで写真を選択し許可すると、選んだ写真だけをiPhone標準の機能である画像リサイズ機能を使って縮小する、という動作を自動化させています。
写真は複数まとめて選択し処理することもできます。処理後、処理前の画像を残すこともできます。残すと当然容量は空きませんが、保険をかけて試したい時や、容量には困っていないけどサイズの異なる画像が必要なときに役立ちます。

今回は画像の使用目的、縮小度合いによって2種類のショートカットをご用意しました。この後の青いボタンいずれかをタップするとiPhone標準の機能によってダウンロードされます。
ダウンロード画面が出たら一番下までスクロールし、赤い文字で「信頼されていないショートカットを許可」と書かれている箇所をタップして許可してください。
うまくいかない場合は、設定>ショートカット>信頼されていないショートカットを許可 の方もONになっているか確認してください。


このショートカットは筆者がiPhone標準の機能だけを組み合わせて動作を自動化し、公式の方法で誰でも簡単にダウンロードできるようにした、手作りのショートカットです。
Appleはこのように、ショートカットをユーザーが手作りしてそれを公開できる仕組みを整えています。興味をもったら、あなたも手作りして他の人に発表したりできます。利得はありませんが、費用もかかりません。
使ってみて気に入らなければ跡形もなく綺麗に削除できます。むろん、変な情報を盗まれたり金銭が絡むこともありません。
いちど許可しても他のショートカットを入れる際はまた許可を要してきます。一度許可したからといって以降ずっと勝手に許可されるような事にはなりません。
- 撮った写真を、スマホ、タブレット、パソコンなどの画面で見ることがメイン
- 撮った写真をテレビに映したり、印刷したりすることがほとんどない
- 撮った写真をブログ上で共有することが多い(ネットで軽く素早く表示させる必要がある)
このショートカットを使うと、例えば1枚あたり2MB(約2000KB)程度の写真は約200KB程度になります。元のサイズの10%くらいになります。
- 撮った写真を、テレビに映して見たり、コンビニやプリンタで印刷することがよくある
- 撮った写真をブログに載せることはほぼない
このショートカットを使うと、例えば1枚あたり2MB(約2000KB)程度の写真は約500KB程度になります。元のサイズの25%くらいになります。
元からサイズが小さい画像データの場合は縮小効果が出ません。ネット上の画像データは元から小さい場合があります。iPhoneで撮った写真などは元がかなり大きいので、顕著に効果があります。
画像をリサイズすると画質が落ちるのでは?
画像をリサイズすると、画質は落ちます。画質の話になると、dpiや解像度などややこしい話が始まって結局変なアプリや契約、機械を勧められ、当惑した方は多いでしょう。

写真は高画質なほど良いに決まってます。しかしそのためにあなたのiPhoneがいっぱいになって結局削除したり、メール添付にも読み込みにもサイズが大きすぎて苦労したりしたのでは、頻繁に支払うストレスと得られる価値が割に合ってきません。
でも、画質を落として汚くなったら最悪です。ではどうすればいいか。
それには、世間のみんなが使っていて支障のない平均的な画質がどの程度なのか知り、それを下回らない範囲に画質をそろえ、最適化することが一つの方法です。
平均的な画質の目安

- スマホ、タブレット、PC画面用:幅1280px 小画面用リサイズショートカット
- 写真L判印刷、非4Kテレビ投影用:幅2048px 大テレビ写真用リサイズショートカット
- A4以上の印刷、4Kテレビ投影用:幅3840px iPhone撮影結果そのまま(4032px)
結論としては、それぞれの目的別に示した以上の解像度pxは肉眼で識別するのが難しいレベルの差で、明らかにオーバースペックです。
ご紹介したショートカットは、それぞれ選択した写真を画面用の幅1280pxか、テレビ写真用の幅2048pxに合わせるよう組んであります。高さは元の比率を壊さないよう自動で合うようになっています。
なお、iPhoneのメインカメラで撮った元写真そのままの画質は、機種によって多少異なりますが、概ね画像サイズで4032×3024pxです。
解像度の根拠、高さの比率やアスペクト比の最適化、圧縮などさらに深く学びたい人は、 iPhone写真画像サイズ縮小の最適解像度 送るときや容量確保用 をご覧ください。ここでは割愛します。
画像リサイズショートカットの使い方
2種どちらか好きな方又は両方のショートカットを許可してインストールしたら、早速写真を1枚縮小して試してみましょう。縮小前の写真を残しておくことで、結果が不満でも元に戻すことができます。
なお、先に大テレビ写真用ショートカットで縮小したものを、さらに小画面用ショートカットで再縮小することもできます。テレビ写真用から画面用と2段階で縮小したものと、最初から画面用で縮小したものとで、結果は変わりません。
また、何度同じショートカットを上掛けしても、それ以上縮小はされず劣化もありません。結果は同じです。
写真を選択し、リサイズする
では早速やってみましょう。いつもの写真アプリを開き、縮小したい写真をタップして選んでください。まとめて複数選ぶこともできますが、今回は実験用に1枚選択してみます。
選択したら、左下の共有ボタン(四角形に上矢印のアイコン)をタップします。

あるいは、写真を長押しして表示される共有ボタンを押すことでもOKです。どういう出し方の過程でも、共有メニューに辿り着ければオールOKです。

すると共有メニューが開くので、下の方へスクロールしてインストールしたショートカットを探してください。今回は、小画面用リサイズを選択します。

初回などで共有メニューにショートカットが見当たらない場合は、端末を再起動してください。
するとショートカットが動作し、削除を許可するか求められます。選択した写真の枚数が多い場合は、縮小処理の動作に時間がかかります。トラブルを避けるため、削除許可を求められる表示が出るまでそっと待ちましょう。

削除の許可を求められた際、許可すると、元の大きいサイズの画像は消滅し縮小後の画像だけが残ります。空き容量を増やすには、この削除を許可する必要があります。
許可しなかった場合は、元の画像を残したまま、新たに縮小後の画像が作られます。当然空き容量は増えませんが、比較検討したりネットにアップするために軽くしたいといった時に有用です。
今回は実験なので、許可しない方を選択します。処理が終わると、画面上方に完了マークが出ます。

処理が終わったら、写真アプリを覗いてみましょう。元の写真の隣に、新たな縮小後の写真が並んでいます。

まずは肉眼で見比べてみましょう。縮小後の品質はあなたの基準を満たしていたでしょうか。比較して、不満を感じる部分はなかったでしょうか。
次に縮小前後の容量を比較してみます。自分で容量を確認してみたい場合は、 縮小前後の写真のサイズを確認したい時(記事内リンク) の見出しから説明を読み、確認することができます。


実験を確認した結果が良ければ今度は、同様の手順で縮小したい写真たちを複数まとめて選択し、共有ボタンからショートカットを起動して、削除の許可を与えてください。これで操作は終わりです。縮小した枚数分だけ、やがて空き容量を増やすことができるでしょう。
削除した元の巨大画像は、写真アプリからアルバムに入って下の方へスクロールすると出てくる「最近削除したファイル」の中に残っているため直ちに空き容量が増えるわけではありません。30日後に空き容量は増えます。

早く容量を空けたい場合は、最近削除したファイルのところに残っている写真を再度まとめて選択し、手動で削除してください。そうすると直ちに容量が空きます。
iCloudを使っている場合は、iCloudが連動して空くまでにタイムラグがあります。反映を急ぐ方はiPhoneをWifiに繋ぐと比較的早くiCloudにも削除が反映されます。
ネット上などその他の画像をリサイズしたい時
SafariやChromeで適当なウェブサイトを閲覧し、欲しい画像を見つけたら長押しするとメニューが出ます。当サイトで今読んでいるこの記事のどれかの画像で試してみましょう。
長押しすると出るメニューから共有ボタンをタップし、好きなリサイズショートカットを選んでください。後の手順は同じです。
初回のみショートカットがウェブサイト上の画像にアクセスするための許可を求められるので、許可を与えてください。許可しても画像取得指示データがサイトに行くだけです。ウェブサイト上の画像原本は削除されません。

ちなみに当サイトの画像も同じ方法で皆さんの手によってリサイズダウンロードすることができますが、ほぼ既に小画面用リサイズにより幅1280pxとなっています。
このように元から小さいサイズの画像の場合は縮小効果が期待できませんが、レイアウトなどで画像の横幅サイズを揃えたい時有用です。
また、ウェブサイトだけでなく、およそiPhone画面上に見えるありとあらゆる画像の多くは、同じ方法でリサイズできるようになっていますから覚えておいてください。
例えば、LINEなど他のアプリで友達に送ってもらった写真も縮小して保存できます。
LINEやメールなど他のアプリ上の画像をリサイズしたい時
共有ボタンさえ見つかれば大抵のアプリでも同じようにリサイズできます。LINEの場合、会話でトーク画面で送られてきた写真や画像の横に共有ボタンがありますからそれを押してください。

出てくるLINE独自メニューから右下の「他のアプリ」を押すと、見慣れた共有メニューが出てきますから、後の手順は同じです。

この記事で皆さんに提供したショートカットは、Apple標準のアプリですから、LINEなど他の多くのアプリよりも上位でOSと一体化しており、かなりユニバーサルに使えます。
素早くリサイズにアクセスしたい時

共有メニューを開いた時一番下に出る、「アクションを編集」をタップして、ショートカット名の横にある緑色のプラスボタンを押してください。以降は共有メニューのかなり上の方にショートカットの選択肢が来るようになります。

縮小後の解像度を自分で設定したい時

このショートカットで縮小後の解像度は、縦も横も1px単位で自分で指定することができます。縮小後も縦横比を維持したい場合は、縦か横どちらかのサイズのみ指定し、他方は自動としてください。
設定を変えたいショートカットの右上にある・・・マークをタップし、画像サイズの箇所を入力し直して完了すれば設定できます。
縮小前後の写真のサイズを確認したい時
iPhoneで写真画像1枚1枚のサイズや容量を確認したいときは、写真アプリから対象の写真を選択し、四角に上向き矢印アイコンの共有ボタンを押し、ファイルに保存を選択します。


保存先はどこでも良いですが、「このiPhone内」の「ダウンロード」あたりが分かりやすいと思います。

次に、ファイルアプリを開き対象の写真ファイルを長押しし、情報を押すと画像サイズと容量を確認することができます。



この方法で、ショートカットを使って縮小した後と前のデータ両方を確認し、画像サイズと容量が変化していることを確認することができます。
ショートカットアプリ自体は操作しなくて良い
ここまででお分かりの通り、一度このショートカットをインストールしたら、以降はいちいちショートカットアプリをタップして起動する必要はありません。ショートカットアプリのアイコンが邪魔なら、ホーム画面から取り除いても構いません。Appの削除はしないでください。

もっと他のことにも応用できそうだと思った時
同じようにiPhoneの隠れた機能を解放することで、バッテリーを節電し長時間iPhoneを使えるようにできます。その方法は下記をご覧ください。
また同様に、例えば出先で撮った書類の写真をPDFに変換することも、iPhone標準機能を最も簡単に呼び出して使う方法があります。
ショーカットを使って、iPhoneの写真を上手に使いこなそう
記事ではiPhone標準のショートカットアプリのみを使い、iPhoneの写真サイズを縮小して空き容量を広げる方法をご紹介しました。
また、どこまで縮小すべきかのサイズで迷わないよう、用途別に2種のサイズに絞りご提案しました。
提案したサイズは、縮小しすぎや縮小不足で損をしないよう、世間の平均的な目安と現行の規格に照らして極力論理的に、iPhone写真画像サイズ縮小の最適解像度 送るときや容量確保用 で最適な縮小値を導き出したものです。

しかし世間の平均とは別に、あなたにとって非常に大切な写真や、自分以外の誰かのために撮った写真は縮小すべきでありません。
結婚式や七五三などで大切な集合写真や場面の写真は、いつか4Kテレビに映したり、大きく印刷してプレゼントしたりするときのために縮小せずとっておきましょう。
大事な写真ばかりで容量を空けられず困っている。。という方は、手持ちのiPadやMacBookに目をやってみてください。標準のAirDropという機能を使って簡単超高速に写真や動画を移せます。
持ち合わせがない場合、2020年11月に出た新型iPadやMacBookはAndroidやWindowsのCPU性能を恐ろしく凌駕しつつも旧モデルから価格据え置きという、イノベーション的な代物になっているので、次の買い替えには検討してみる価値があります。
iPhoneのデータ退避先、兼、家族でAirDropできる最新鋭のタブレットもしくはPCとしての働きを期待できるようになるでしょう。
これら機種のコスパ概観は 2020iPadAir MacBookM1 ベンチマークコスパ比較 をご覧ください。
徹底的な使い勝手比較は 新しいiPadAir第4世代とMacBookAirM1比較 操作性検証 が参考になります。
テレワークなど仕事用パソコンとしての働きまで期待するなら、失敗のないよう MacBook2020M1はテレワークに使えるのか iPad Surface比較 にも目を通しておいてください。
写真容量の悩みをきっかけに、あなたの心情に一番合った解決の選択肢を手にしてもらえたら幸いです。