この記事は初出2020.10月オリジナルですが、現在最新のiOSでも支障なく動作します。
iPhoneで撮った写真がいっぱいになって容量が足りない。だけどお金はかけたくない、変なアプリや契約を入れるのも面倒、パソコンや外付けに出すとiPhoneで見れなくなるから嫌、画質もできれば落としたくない。。
こんな風に矛盾するたくさんの悩みをかかえて結局何も出来ずにいる方へ、解決法をお知らせします。この方法にはこんなメリットがあります。
- 容量を小さく減らしてあけられる:写真サイズが1/10くらいになります。
- 無料、アプリ追加不要:iPhoneに最初から入っている標準アプリの無料機能だけ使います。
- 外付け機器やパソコン不要:iPhoneに最初から入っている標準アプリだけ使い完結します。
- アプリ起動不要:一度設定したら、以降はその標準アプリを起動する面倒もありません。いつもの写真アプリから画像をタップし選択するだけで、縮小を選べるメニューが加わります。
- サイズは自由に設定できる:変更後のサイズは1px単位で自由に設定することができます。
- オーバースペックな画質を落とす:世間一般の平均に照らして必要十分な画質を決め、過剰なデータを削除することで品質を保ち容量を小さく減らすことを目指します。
ごらんの通りお手持ちのiPhone以外に何のアプリも機械も契約も費用も必要としませんから、思い立ったらどこに居てもすぐ試せます。
やってみる手順も数タップ短時間でできる簡単な方法にまとめていますから、気にいるかどうかまず1枚の写真で試してみてはいかがでしょうか。きっと、長年の容量の悩みに出口の道筋をつけることが出来るでしょう。
iPhone標準機能だけで写真をリサイズし、空き容量をふやす
iPhoneには標準で写真をリサイズし、空き容量を増やす機能が初めから備わっています。ただし見つけにくく使いにくい場所にあるため、これを写真1枚1枚についてそのまま使おうとするとかなり面倒です。
そこで当サイトではあなたの志向に合わせて、簡単な操作だけでこの機能を利用できる2種のショートカットをワンタップでダウンロードできるようご用意しました。また、じぶんで手作りしたい方のために、自作レシピも記事末尾で公開しています。
ショートカットの仕組み
ショートカットとは、iPhoneに初めからインストールされているアプリのひとつです。以前に削除してしまった方は、AppStoreから再ダウンロードしておいてください。また、すでに持っている方は最新バージョンに更新しておきましょう。原則として、OSも最新版が必要です。
ショートカットアプリとは、iPhone内の機能やアプリ機能の動作を自動化するためのアプリです。今回だと、あなたが写真アプリから対象の写真や画像を選択し許可すると、選んだ写真画像だけをiPhone標準の機能である画像リサイズ機能を使って小さく縮小する、という動作を自動化させています。
写真は複数まとめて選択し処理することもできます。処理後、処理前の画像を残すこともできます。残すと当然容量は空きませんが、保険をかけて試したい時や、容量には困っていないけどサイズの異なる画像が必要なときに役立ちます。
今回は画像の使用目的、縮小度合いによって2種類のショートカットをご用意しました。この後の青いボタンいずれかをタップするとiPhone標準の機能によってダウンロードされます。
ダウンロード画面が出たら一番下までスクロールし、赤い文字で「信頼されていないショートカットを許可」と書かれている箇所をタップして許可してください。
うまくいかない場合は、設定>ショートカット>信頼されていないショートカットを許可 の方もONになっているか確認してください。
このショートカットは筆者がiPhone標準の機能だけを組み合わせて動作を自動化し、公式の方法で誰でも簡単にダウンロードできるようにした、手作りのショートカットです。
Appleはこのように、ショートカットをユーザーが手作りしてそれを公開できる仕組みを整えています。興味をもったら、あなたも手作りして他の人に発表したりできます。利得はありませんが、費用もかかりません。
使ってみて気に入らなければ跡形もなく綺麗に削除できます。むろん、変な情報を盗まれたり金銭が絡むこともありません。
いちど許可しても他のショートカットを入れる際はまた許可を要してきます。一度許可したからといって以降ずっと勝手に許可されるような事にはなりません。
ショートカットのダウンロード
以下2種いずれかの青いボタンタップでダウンロードできます。じぶんで自作したい人は記事末尾のレシピを参照ください。
このショートカットを使うと、例えば1枚あたり2MB(約2000KB)程度の写真は約200KB程度に小さく減ります。元のサイズの10%くらいになります。
このショートカットを使うと、例えば1枚あたり2MB(約2000KB)程度の写真は約500KB程度になります。元のサイズの25%くらいになります。
元からサイズが小さい画像データの場合は縮小効果が出ません。ネット上の画像データは元から小さい場合があります。iPhoneで撮った写真などは元がかなり大きいので、顕著に効果があります。
画像をリサイズすると画質が落ちるのでは?
画像をリサイズすると、画質は落ちます。画質の話になると、dpiや解像度などややこしい話が始まって結局変なアプリや契約、機械を勧められ、当惑した方は多いでしょう。
写真は高画質なほど良いに決まってます。しかしそのためにあなたのiPhoneがいっぱいになって結局削除したり、メール添付にも読み込みにもサイズが大きすぎて苦労したりしたのでは、頻繁に支払うストレスと得られる価値が割に合ってきません。
でも、画質を落として汚くなったら最悪です。ではどうすればいいか。
それには、世間のみんなが使っていて支障のない平均的な画質がどの程度なのか知り、それを下回らない範囲に画質をそろえ、最適化することが一つの方法です。
平均的な画質の目安
結論としては、それぞれの目的別に示した以上の解像度pxは肉眼で識別するのが難しいレベルの差で、明らかにオーバースペックです。
ご紹介したショートカットは、それぞれ選択した写真を画面用の幅1280pxか、テレビ写真用の幅2048pxに合わせるよう組んであります。高さは元の比率を壊さないよう自動で合うようになっています。
解像度の根拠、高さの比率やアスペクト比の最適化、圧縮などさらに深く学びたい人は、 iPhone写真画像サイズ縮小の最適解像度 送るときや容量確保用 をご覧ください。ここでは割愛します。
画像リサイズショートカットの使い方
2種どちらか好きな方又は両方のショートカットを許可してインストールしたら、早速写真を1枚縮小して試してみましょう。縮小前の写真を残しておくことで、結果が不満でも元に戻すことができます。
なお、先に大テレビ写真用ショートカットで縮小したものを、さらに小画面用ショートカットで再縮小することもできます。テレビ写真用から画面用と2段階で縮小したものと、最初から画面用で縮小したものとで、結果は変わりません。
また、何度同じショートカットを上掛けしても、それ以上縮小はされず劣化もありません。結果は同じです。
写真を選択し、リサイズする
では早速やってみましょう。いつもの写真アプリを開き、適当な写真をタップして選んでください。選択したら、左下の共有ボタン(四角形に上矢印のアイコン)をタップします。
あるいは、写真を長押しして表示される共有ボタンを押すことでもOKです。どういう出し方の過程でも、共有メニューに辿り着ければオールOKです。
すると共有メニューが開くので、下の方へスクロールしてインストールしたショートカットを探してください。今回は、小画面用リサイズを選択します。
初回などで共有メニューにショートカットが見当たらない場合は、端末を再起動してください。
するとショートカットが動作し、複数選択モードになります。写真や画像をまとめて何枚も縮小したい人は、ここで複数選択することもできます。1枚だけでももちろんできます。
選択を完了すると、削除を許可するか求められます。選択した写真の枚数が多い場合は、縮小処理の動作に時間がかかります。トラブルを避けるため、削除許可を求められる表示が出るまでそっと待ちましょう。
元画像を削除して容量を空けるか選択する
削除の許可を求められた際、許可すると、元の大きいサイズの画像は消滅し縮小後の画像だけが残ります。空き容量を増やすには、この削除を許可する必要があります。
許可しなかった場合は、元の画像を残したまま、新たに縮小後の画像が作られます。当然空き容量は増えませんが、比較検討したりネットにアップするために軽くしたいといった時に有用です。
今回は実験なので、許可しない方を選択します。許可しない場合、下記画像のように通知が出れば終了です。通知自体は見る必要はありません。処理はそれで終わっています。
削除を許可した場合は通知は出ず、下記画像のような完了マークが出ます。
処理が終わったら、写真アプリを覗いてみましょう。元の写真の隣に、新たな縮小後の写真が並んでいます。
まずは肉眼で見比べてみましょう。縮小後の品質はあなたの基準を満たしていたでしょうか。比較して、不満を感じる部分はなかったでしょうか。
次に縮小前後の容量を比較してみます。自分で容量を確認してみたい場合は、 縮小前後の写真のサイズを確認したい時 (記事内リンク) の見出しから説明を読み、確認することができます。
実験を確認した結果が良ければ今度は、同様の手順で縮小したい写真たちを複数まとめて選択し、共有ボタンからショートカットを起動して、削除の許可を与えてください。
これで操作は終わりです。縮小して容量を小さく減らした枚数分だけ、やがて空き容量を増やすことができるでしょう。
削除した元の巨大画像は、写真アプリからアルバムに入って下の方へスクロールすると出てくる「最近削除したファイル」の中に残っているため直ちに空き容量が増えるわけではありません。30日後に空き容量は増えます。
早く容量を空けたい場合は、最近削除したファイルのところに残っている写真を再度まとめて選択し、手動で削除してください。そうすると直ちに容量が空きます。
iCloudを使っている場合は、iCloudが連動して空くまでにタイムラグがあります。反映を急ぐ方はiPhoneをWifiに繋ぐと比較的早くiCloudにも削除が反映されます。
リサイズショートカットの応用的な使い方
素早くリサイズにアクセスしたい時
共有メニューを開いた時一番下に出る、「アクションを編集」をタップして、ショートカット名の横にある緑色のプラスボタンを押してください。以降は共有メニューのかなり上の方にショートカットの選択肢が来るようになります。
縮小後の解像度を自分で設定したい時
このショートカットで縮小後の解像度は、縦も横も1px単位で自分で指定することができます。縮小後も縦横比を維持したい場合は、縦か横どちらかのサイズのみ指定し、他方は自動としてください。
設定を変えたいショートカットの右上にある・・・マークをタップし、画像サイズの箇所を入力し直して完了すれば設定できます。
削除を拒否して試したら、以後削除選択肢が出なくなった時
まず、ショートカットアプリから設定を変えたいショートカットの右上にある・・・マークをタップします。
右上の調整ツマミボタンを押し、設定画面に入ります。
上段のメニューから「プライバシー」を選択後、「絶対削除しない」をタップして、「削除を確認」あるいは「プライバシーをリセット」を選択すれば戻ります。
縮小前後の写真のサイズを確認したい時
サイズを調べたい画像を写真アプリからタップし、右下の丸にiのアイコンをタップするだけで確認できます。
ネットやLINE上などその他の画像をリサイズしたい時
SafariやChromeで適当なウェブサイトを閲覧し、欲しい画像を見つけたら長押しするとメニューが出ます。当サイトで今読んでいるこの記事のどれかの画像で試してみましょう。
長押しすると出るメニューから「”写真”に追加」ボタンをタップし、写真アプリ内に保存してください。以降は写真アプリから同様にできます。
LINEの場合は、写真をタップすると右下にダウンロードボタンが出るので、それで写真アプリに保存してから以降は同様にできます。
ちなみに当サイトの画像はほぼ全て、すでに小画面用リサイズにより幅1280pxとなっています。
このように元から小さいサイズの画像の場合は縮小効果が期待できませんが、レイアウトなどで画像の横幅サイズを揃えたい時有用です。
ショートカットアプリ自体は操作しなくて良い
ここまででお分かりの通り、一度このショートカットをインストールしたら、以降はいちいちショートカットアプリをタップして起動する必要はありません。ショートカットアプリのアイコンが邪魔なら、ホーム画面から取り除いても構いません。Appの削除はしないでください。
ショーカットを使って、iPhoneの写真を上手に使いこなそう
記事ではiPhone標準のショートカットアプリのみを使い、iPhoneの写真サイズを小さく減らし、縮小して空き容量を広げる方法をご紹介しました。
また、どこまで縮小すべきかのサイズで迷わないよう、用途別に2種のサイズに絞りご提案しました。
提案したサイズは、縮小しすぎや縮小不足で損をしないよう、世間の平均的な目安と現行の規格に照らして極力論理的に、iPhone写真画像サイズ縮小の最適解像度 送るときや容量確保用 で最適な縮小値を導き出したものです。
しかし世間の平均とは別に、あなたにとって非常に大切な写真や、自分以外の誰かのために撮った写真は小さく縮小すべきでありません。
結婚式や七五三などで大切な集合写真や場面の写真は、いつか4Kテレビに映したり、大きく印刷してプレゼントしたりするときのために縮小せずとっておきましょう。
大事な写真ばかりで容量を空けられず困っている。。という方は、手持ちのiPadやMacBookに目をやってみてください。標準のAirDropという機能を使って簡単超高速に写真や動画を移せます。
持ち合わせがなく、ちょっと検討してみたいという場合は、下記の記事をご利用ください。iPadとMac Bookの徹底比較です。
手に入れれば、iPhoneのデータ退避先、兼、家族でAirDropできる最新鋭のタブレットもしくはPCとしての働きを期待できるようになるでしょう。
写真容量の悩みをきっかけに、あなたの心情に一番合った解決の選択肢を手にしてもらえたら幸いです。
おまけ:ショートカットのレシピ
この記事のショートカットをじぶんで自作してみたいとか、改造したいという人は下記のレシピを参考に挑戦してみましょう。記事のショートカットをダウンロードしてみてから、それをコピーするとか、改造するということも勿論できます。
良い作品ができたら、あなたもSNSなどで発表してみると、誰かの役に立つかも知れませんよ。
読者コメント
こちらの方法でショートカットをダウンロードさせていただき、画像の小画面用リサイズを活用させていただいてます。非常に助かっていたのですが、iOSをアップデートしたら、小画面用リサイズをしても画像のKB、MBが大きく、そして画質がとても荒くなることが多くなりました。毎回なるわけではなく、写真にもよるのですが…。これはiPhoneをアップデートした際のバグなのでしょうか?
筆者の方でもiOSを15.2にバージョンアップしてみたところ、同じ不具合を確認しましたので、記事のショートカットをバージョンアップして対応しました。
iOS15は、世界的にショートカットアプリ全般と不具合が多く、各所でトラブルが起きているようです。
今後OSの不具合が治ったら、ショートカットも再度バージョンアップして対応するつもりですが、如何せん手作りなので、大企業のバージョン変更には振り回され、使用できなくなってしまう時も来るかもしれません。予めご了承ください。