時短2秒で粉ミルクを冷やす衛生基準に沿った方法【外出先もOK】

最も衛生的な粉ミルクの調製方法はメーカーやWHO(世界保健機関)の公式ルールに示されていますが、その通りやると湯を沸かし流水で冷やす時間が長いという手間があります。

具体的には、筆者調べで東京12月深夜の水道水温でも、流水冷却だけだと5分25秒かかります。ふつう、ミルクを調製する場面というのは乳児が泣き叫んでいる場面であり、5分かかる製法というのはどんなに正しくても、話になりません。

しかし安易な方法で公式ルールを破り、不衛生なミルクを作ってしまったのでは元も子もありません。ではどうすればいいか?

時短30秒で哺乳ミルクを冷やす衛生的で簡単格安な道具【チラーミルカーDIY】

記事では、公式ルール全部を守り、湯を沸かす時間をゼロにし、ミルク冷却を2秒へ時短することで、ミルクを熱湯から超高速作成する安全な方法を提示します。

後半では、衛生の根拠となる公式ルールを検証しています。いまミルクを作る立場にあって苦労しているあなたへ向けて、できるだけ安心して簡単低コストで試せるよう編集しました。

願わくばこのオリジナル記事が、読者の向こう側に居てミルクを待つ子供達へ、清潔で過去最速なミルクを提供する結果に繋がればと思います。

この記事を著作する専門家

一級建築士

この記事は、建築設計を通して熱伝導、対流、輻射の物理的性質を熟知する、設計士の筆者 デフラグライフよりお届けします。

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冷却2秒 全行程片手30秒粉ミルク調製動画

安全衛生基準等は記事本文でご確認ください。

動画では片手最速で調製する様子と、自動的に熱湯から適温40度を作る比率を紹介しています。YouTube字幕ONでご覧ください。

完全煮沸を目指す方は、記事末尾の付録をご覧ください。

熱湯を70℃以上で確実に保管しておく

赤ちゃんがお腹を空かせて泣き始めたのに気づいてから、30秒以内で清潔な適温のミルクを提供するには、まずあらかじめ衛生基準に沿った熱湯を常備しておく必要があります。それは一般家庭で今すぐ簡単にできます。

あらかじめ湯を作り、70℃以上で保管しておく

ミルク用の水は普通の水道水で良いですが、必ず煮沸してください。煮沸後は、ご家庭の清潔な魔法瓶水筒に満杯まで入れて保管しておいてください。

以降は約6時間、70℃以上を保って使用可能です。ほとんどのまともなメーカー製魔法瓶ならば6時間後までずっと、ミルク調製に公式ルールが要求している約70度を維持できる性能が表示されています。

70℃とは、WHOが公的にミルク調製に求めている最低温度です。公式ルールについては後半で詳しく解説します。

6時間後の保温基準が70℃前後

魔法瓶という呼称表示は日本の国家規格によって6時間後の保温効力が70℃前後に定められ、消費者庁によって常に監視監督されています。

手持ちの魔法瓶水筒が大丈夫かどうかは、検索してみて「保温効力」という性能が明示されているか確認してください。

手持ちの魔法瓶に保温効力がちょっと足りなかった時や、これから探したい場合は、下記の技術情報をご利用ください。

魔法瓶水筒の公式保温時間比較と最強ポット選出 保温保冷延長DIY
魔法瓶の保温時間は6時間後に何度を保てるかのJIS規格「保温効力」表示により、100度のお湯が概ね6時間後に70度前後で保たれます。記事では保温効力を徹底比較し最強魔法瓶を選出。さらに最強を超えていく保温時間延長DIYを提示しています。

6時間後は余りのお湯をやかん等に戻し、水を足して沸かし直し再投入すれば無駄がありません。

毎回沸かすのとほとんど手間は変わりませんが、ミルクを作るとき待つ時間が消滅します。

乾かした清潔な哺乳瓶

また、粉ミルクはあらかじめミルカーなどを使い、手の空いた時まとめて計量しストックを入れておくようにすると便利です。もちろん哺乳瓶にあらかじめ粉ミルクをチャージしておいても良いですが、洗った後の哺乳瓶は乾きにくいのでミルカーが助けになる場面があります。

なおどういう容器であっても粉ミルクは、粉状態のまま冷蔵庫には入れないでください。入れると内部結露で水損します。

2秒で冷却し、30秒でミルクが完成する

実際に赤ちゃんへミルクを作る時は、ここからスタートになります。練習なしで誰でも一発で高速提供できるようになります。

2秒で冷却する

手順は人それぞれだと思いますが、自由にいつも通り粉ミルクを調合してください。お湯は魔法瓶の中身を使います。

お湯を注ぐとき、いつもの半分やや少なめの量にしてください。例えば80ml(80cc)のミルクを作るなら、お湯は30ml程度注ぎます。

常温の純水

残りの全量は、常温の市販品純水または軟水ミネラルウォーターを投入してください。投入後はフタをし、振ったら完成です。

冷蔵庫の水を使う場合は、お湯の量を多めに調整してください。

初めてこの方法を試す人は、必ず未開封ペットボトルの純水を使用してください。慣れてきたら、徐々に硬度60以下でできるだけ硬度の低い軟水ミネラルウォーターに移行しても良いです。理由は後述します。

水多めで混ぜると適温

今回の冒頭動画では総量160ccのミルクを95℃から42℃へ2秒で冷却できました。作るミルクの分量と関係なく、水多めで混ぜると適温になります。周囲の気温によって多少異なります。

以上で哺乳瓶粉ミルクの時短調製は終了です。この動画ではあえて、すべての工程を片手で行いました。

片手で全工程30秒
哺乳瓶を持ち、キャップの平たい部分を指で押すと片手で外せる

開栓以外はすべて片手で全工程30秒で完成です。最初に哺乳瓶、水筒、ペットボトルを開栓しておけば、あとは片手であやしながら調製することができます。

赤ちゃんは飲めば落ち着くので、あとは両手で落ち着いて片付けるなり、水筒やミルカーをリチャージするなりすれば良いでしょう。未来の自分に、今のうち時間を贈っておくのです。

衛生安全性を検証する

ここからは、この記事の内容を裏付ける根拠となる、公的な情報を整理しています。読まなくても構いません。

読めば手法を自己流にアレンジしたい時、最も大切な核心的価値ーー衛生安全性を失わず実行できるようになります。

衛生安全性を検証する

赤ちゃんの粉ミルクを調製する方法は、書いてあるサイトや資料によってその内容が微妙に異なり、無数にあるため、今のやり方で本当に良いのか安全性の気になることもあろうかと思います。

この正解は無いようで、有ります。

WHO(世界保健機関)の公的資料と、厚生労働省の出す公式アナウンスと、使うミルクメーカーそれぞれがオフィシャルに指定する方法、この客観的な3つの公式ルール全てを完全に守った方法が正解です。

哺乳瓶粉ミルクの衛生的な調製方法公式ルール

WHO厚労省はいはいほほえみはぐくみアイクレオすこやか
初回沸騰
調製温度70度以上70度以上70度以上70度以上70度以上70度以上70度以上
湯冷し併用N/AN/A
常温期限2時間2時間2時間N/AN/AN/AN/A
冷却保存5度以下N/AN/AN/AN/AN/AN/A
冷却期限24時間N/AN/AN/AN/AN/AN/A
メーカーは2021.11月時点のAmazonランキングより上位順に選出

ミルク調製に関する全公式ルールを上記の表にまとめ、もっとも厳しいルールを黄色マーカーで表示しました。

N/Aは、各公式サイトに明示のなかった内容です。言及の無い以上、それは不可と読み替えるのが安全側の解釈となります。

厳しい黄色のルール全てを満たす方法をまとめると、以下の通りです。唯一つ、この一行のルールだけが、全ての公式ルールを守って衛生的にミルクを作る方法と言えます。

哺乳瓶粉ミルクの衛生的な作成方法公式ルール総括

沸騰後70度以上の湯で、使う都度作り、即使い切る

記事の方法ならば自動的にこのルールを完全に守って衛生的なミルクを作ることができます。

ミネラルウォーターを混ぜて良いのか

ミネラルウォーターを混ぜて良いのかどうかについては、医師による見解最近充実するようになってきました。見解なのでばらつきがありますが、安全性だけでなくリスクについてもきちんと言及している医師の記述は特に参考できます。

結論としては硬度の低い=ミネラルの少ない、軟水であれば支障ないということですが、理想的にはミネラルを含有しない純水がベストとされています。要するに結局、硬度が低いに越したことはない。

ちなみにミネラルとは無機物のことなので、水道水にも含まれています。カルシウムやマグネシウム、珪素などです。

いずれも水中でイオン化しており、煮沸で減少しますが、完全にはなくなりません。要するにいまも過去にも、ミルク作りの理想は水中ミネラルゼロだと分かっていても、本当にそれを完全に実行している人はほとんどいないということです。

哺乳瓶粉ミルクのミネラルウォーター公式ルール

ミネラルウォーターを使用しても良いが、硬度60以下で低ければ低いほど良い

煮沸が必須の隠れた理由

ここまで医師の見解までも読んできて、では硬度60以下のミネラルウォーターなら、安心して混ぜて良いのねというと、そうではありません。あくまでミネラルは無い方が良いのです。

ミルク調整に煮沸が必要な理由はもちろん除菌や不純物除去もありますが、ミネラルの低減も隠れた重要な理由です。清潔な水でもミネラルが多すぎると、赤ちゃんがおなかを壊してしまう確率が上昇します。硬度60でも、ゼロには劣るし、確率は上昇する。

ウォーターサーバーやペットボトルのミネラルウォーターを煮沸せず混ぜると、硬度の値そのままミネラルが残留します。全量を煮沸する方法と比べて、どうしても劣るのです。

しかし、毎回全量煮沸から冷却していたのでは忙しい生活の合間に耐えきれないこともあるでしょう。全量煮沸から90秒で冷却できる方法は記事末尾に付録したので、必要に応じて参考にしてください。

その上で、やはり2秒で片手でミルク冷却したいという人、ほとんどの生活者がそうだと思いますが、そういう人のために以下の現実的な結論を提供します。

水の指針

最も硬度の低い(ミネラルの無い)純水で始め、徐々に低硬度ミネラルウォーターを試す

理論上は低硬度ミネラルウォーターに移行しなくても良いですが、純水は高価で少量パックがなく不便なので、家計とよく相談してください。

ミルク作りにペットボトルの水なんて、高すぎる?

成長過程や母乳の併用度にもよりますが、この方法で1日に消費するペットボトル水の最大量は概ね300〜500ml程度になるはずです。

つまり安い低硬度ミネラルウォーターを選択したとしても、310mlボトル1本で65円程度のコストを毎日見込む必要があります。

何を高価と感じるかは人それぞれですが、一般に、1日65円というのは馬鹿にできない高コストです。これは1年で27,325円、10年で30万円近くにもなることを意味します。それだけの金があったら、惜しくもなるでしょう。

ところで、ご存じのとおり赤ちゃんがミルクを飲む期間は通常最初の1年間までです。

つまり総額27,325円の上限つきで、あなたの時間不足と焦りを365日分解消し、赤ちゃんの泣きはらす声と体力を温存できると試算できます。この苦労を1日65円で今すぐ消せる。

それが割に合っていると言えるかどうか、具体的な数字を各ご家庭の今の状況に当てはめてみると、家計の判断をより的確にできると思います。

70度未満の湯冷ましによるミルク作りは駄目なのか

ミネラルウォーターの混成でなく、全量を「煮沸から冷ました湯冷し水」によって作る方法については、公式に見解が出揃っています。

普通の水道水を使う場合、WHOもどのメーカーも例外なく、一度沸騰させてから使うよう明記されています。

ただし一度沸騰させた水は良くも悪くも除菌用の塩素成分が失われるので、長持ちしなくなるという当たり前の事実があります。

70度未満の湯冷ましによるミルク作りは駄目なのか

つまり、低温の湯冷ましは雑菌が増えやすく、ミルク作りに適しません。そもそも湯冷ましを用いる方法はWHOと厚労省では一言も言及されておらず、粉ミルクメーカーのみが推奨しているという実態があります。

どのメーカーも、湯冷ましを用いる場合は一度煮沸したもので、かつ、衛生的なものとすることを明記しています。また、湯冷ましの使用量は半量か1/3量程度にとどめ、残りは都度煮沸した湯を用いて二段階に混ぜることが指示されています。

しかし沸騰してからどんな温度環境で何時間以内の湯冷ましが衛生的と呼べるのかについては、どのメーカーも触れていません。完全に自己責任です。

湯冷ましに関する公式ルールまとめ

・WHOは湯冷ましに言及していない。煮沸後70度以上の湯を使うことを強く要求している

・メーカーがいう、衛生的な湯冷ましの条件が不明

よって、70度を下回る湯冷ましによるミルク作成方法が駄目なのかどうかについては、以下のことが言えます。

70度未満の湯冷まし水を使うとミルクの冷却に便利だが、二段階混合の手間が増え、衛生の確保が難しくなる

記事ではこの事実を重視し、煮沸後70度未満の湯ざまし水は用いない手法としています。

粉ミルク調製後の作りだめはできるか

WHOと、それを踏襲する厚労省サイトでは、粉からのミルク作成後は2時間以内に使用し、それを過ぎたら廃棄するよう明記されています。

また、作成したミルクを急速に冷却し、5度以下の冷蔵庫で保管した場合は24時間まで使用できるとWHOには明記されていますが、冷却方法もなるべく高速に、大きすぎる容器は使わないなど細かく指定がなされています。

加えて、温めには絶対に電子レンジを使用してはならないと警告しています。部分的に高温なスポットが出来てやけどの元になるためです。

粉ミルク調製後の作りだめはできるか

一方メーカーでは、はいはいのサイトに同様の記述がみられますが、その他のメーカーは期限を明記せず、単に、都度ミルク作成し、余りは捨てるよう記載されています。粉ミルクメーカーはミルク作成後の冷蔵保存については一言も触れていません。

自明ですが最も安全衛生的にミルクを作るには、やはり使う都度作りたてにするのが最も好ましく、冷蔵保存はあまり推奨されないということです。

冷却保存すると一度に数回分作れて便利だが、あとで加温の手間が増え、衛生の確保が難しくなる

電気ポットや調乳じょーずはどうなのか

いちど100度で沸騰させてから、以降70度以上のできるだけ高温を保てるような製品であれば、1日以内程度の利用には支障ないと推定できます。

電気ポットのお湯は腐らないのかという疑問については諸説あり、公的な立証が存在しないのが実態です。それゆえ諸説出てしまうともいえます。

電気ポットメーカーの中では、タイガー社だけが公式に回答しており、結論としてはなるべく早く使い切るか再沸騰することを推奨しています。

電気ポットや調乳じょーずはどうなのか

また、外部から雑菌が入らなければ腐らないのではないかという、至極当然の推測については、確かに短期間においては当てはまる部分もあります。しかし密閉のペットボトルでもない限り、現実的には完全に外部からの雑菌を封じるのは不可能でしょう。

なので加熱保持できる電気ポットなどの道具が既に家にあるならば、もちろん真っ先に活用すべき時短アイテムになりますが、それでも1日以内には中身のお湯を入れ替えるよう努めるのが賢明です。

電気ポット類が無くても、記事の魔法瓶水筒による方法なら目的に対し必要十分に速く、安く、衛生的に作ることができるので、出費を抑えて試してみてください。

熱湯でミルクを作っても良いのか

熱湯でミルクを作っても良いのか

熱湯で粉ミルクを作ると栄養素が壊れるといった説がありますが、誰も立証していません。メーカーでその質問に触れているのは、ほほえみの公式サイトのみです。回答には、熱湯でも支障ない旨明記されています。

また、他のメーカーでもミルク作りには沸騰後70度以上の湯を用いることのみが公式に指示されており、これは作成に70〜100度の湯が用いられうることを意味しています。もし、100度近くで支障のある場合は、メーカーはそれを明示せねばなりませんが、そうした記述はありません。

それでも気になるなら、記事の手順を使えば常温水あるいはアイススラリーの能力によって瞬間的に減温されるので、心配を軽減できると思います。

衛生的に手際よくミルクを作ろう

多くの場合、ミルクを作る時は赤ちゃんが腹ぺこで泣いている状況にあるため、必死こいてミルクを1分でも速く作ろうとすることや、その姿には、馬鹿にできない価値があります。

さらにミルク作成にかかる時間を短縮できるならば、その間に赤ちゃんをあやして、周囲に泣き声の配慮をする余裕が生まれます。

衛生的に手際よくミルクを作ろう

子育てで忙しければ、いきおい色んな方法がズボラ化していきますし、そうでなければ到底務まりません。ズボラは全く合理的なことです。

願わくばその方法が単に手抜きのレベルを超えた、子供の安全を最優先に押さえたものであるならば、子育てに全力を尽くそうとするあなたに認められ、支えることのできる力ともなるでしょう。

付録:全量煮沸水から90秒でミルク冷却する第二の方法

90秒ミルク冷却手順動画

冷却90秒で熱湯から適温約40℃の衛生的なミルクを作成できます。

アイススラリーをDIYしておけば時短冷却できる

強冷チラーをDIYしておけば超高速時短できる

アイススラリーは温度がマイナス18℃程度に達しシャブシャブのシャーベットになるよう分量を計算した、塩水の氷ジェルです。1度作っておけば以降何度でも再使用できます。

耐冷密閉容器

あらかじめビール冷却記事で使ったのと同じ耐冷密閉容器に塩60g(大さじすり切り4杯)入れた後、内側400の目盛りまで水を足し、よく混ぜて溶かします。

この形状の容器でないと、氷水位と哺乳びん回転時の支えがバランスせず困難になります

そのまま蓋をして冷凍庫に最初だけ24時間置き、シャーベット状に凍らせておいてください。出来上がりが少し硬く見えても、容器ごと揉むとシャーベットになります。

冷凍庫の温度ダイヤルは最強にしてください。以降は3時間冷凍で繰り返し再使用できます。2個作って交互に使用すると捗ります。

記事の分量は、一般家庭の冷凍庫性能を考慮しつつ筆者が実験を繰り返して最適な分量に調整したものです。うまく凍らない時は冷却時間を延長し、分量を間違えていないか再確認してください。

それでもシャーベット部分ができず凍らない場合は、全量を捨てて塩の量を10g(小さじすり切り2杯)減らしてからやり直すか、夏場に弱って温度の冷えない冷蔵庫・冷凍庫を復活させる方法 を使って冷凍庫を回復してみてください。アイススラリーはシャーベット状態でなければ効果が落ちます。

逆にカチカチの氷になってしまった人は、塩を10g追加で溶かし直し、強制的にシャーベット化してください。

アイススラリーの使い方

実際に赤ちゃんへミルクを作る時は、ここからスタートになります。

いつも通りミルクを調合

手順は人それぞれだと思いますが、自由にいつも通りミルクを調合してください。お湯は魔法瓶の中身を使います。

斜めに差しながら90秒間クルクル回し

熱々のミルクが完成したらフタをし、冷凍庫から取り出したアイススラリーへ斜めに差しながら90秒間クルクル回してください。面倒臭ければ斜めに突き刺して放置4分でもOKです。

90℃から39℃へ90秒

今回の冒頭動画では100ccのミルクを90℃から39℃へ90秒で冷却できました。作るミルクの分量によって多少変わります。

以上で哺乳瓶粉ミルクの時短調製は終了です。使用後のアイススラリーはフタをして冷凍庫に戻し、3時間後以降再使用できます。

おまけ:解説と備忘録

家庭用冷凍庫の能力は、弱っていなければ規格でマイナス18℃あります。それなら哺乳瓶を冷凍庫に直接放り込めば良さそうに感じるかも知れません。あるいはシャーベットでなく、冷水でも良いように感じるかも知れません。

しかし実際には、シャーベット状態にしたアイススラリーの方がはるかに速く強制冷却できます。

まず、チラーのシャーベット氷が溶ける時には、単なる冷水が1℃上がる時の80倍の熱を吸収してくれます。

シャーベットは氷と液体が混じり合った状態なので、カチカチの氷よりも対象の形に合わせて沿うことができ、さらに液体の対流によって効率良く冷やすことができます。

冷気よりも冷水が、冷水よりも氷が、氷よりもアイススラリーが、強制冷却には都合の良い様態なのです。冷気よりも氷の方が、熱伝導率が100倍にも達する事実もあります。

本格的なアイススラリーは、もっと微細な氷粒子で工業的に組成され、魚など食品の急速冷凍技術に活かされています。素早く対象を傷めずに冷却でき、鮮度を保てておいしくなるからです。ミルクもきっと、高速で冷却した方が美味しくなるでしょう。

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