テーブル下にリモコンやティッシュその他の小物を逆さ吊りに浮かせて収納すると、テーブルトップが片付いてリモコンをなくすことも減るので便利です。
このDIYはリモコンにマジックテープ(面ファスナー)を貼る方法と、マグネットを貼る方法が一般的です。
できれば貼った後から綺麗に剝がせるようにしたいものです。そして、できるだけテープ類を見せずきれいに貼れればなお良いわけです。
しかしこの目的に適した貼って剥がせる接着剤やテープはネットではそう見つかりません。小物を支えられるほどのマジックテープや磁石は強力すぎて、弱接着剤の方が剥離してしまうのです。
貼って剥がせる系接着剤は弱くて使い物にならない。ナノサクションやひっつき虫、シリコン、グルーガンも弱すぎます。
ところで タイトボンドⅢ DIYにベストな進化形木工ボンド では、貼ると材木より固くなる接着剤を紹介しました。この接着剤は65℃以上で接着力1/5に弱る弱点をメーカーが公表しています。
つまりドライヤーを使えば貼って剥がせる真の強力接着剤が手に入ります。これを使ってDIYクラフトに挑戦してみましょう。
紙や布などしみ込む弱い材料には適しません。剥がすとき界面が壊れてしまいます。目立たない箇所で試してから実行しましょう。また、シリコンやゴムは接着不可です。一部のプラスチックには期待した接着力が得られないことがあります。
ちなみにバンドやテープに頼らず浮かせることができるので、仕上がりはまさに小物が浮いたような状態になります。
ですから、お気に入りの小物ならテーブル下に隠さずあえて見せるインテリアとして垂直面につけるのにも適します。
小物でなくもっと重いもの、植物や照明など浮かせてみたい方は、 縦つっぱり棒で浮かせる収納 格安簡単おしゃれにDIY も併せて見てみるとさらに楽しみが広がると思います。
マジックテープよりマグネットが良い
マジックテープとマグネットどちらもDIYには良い材料ですが、今回はどちらかといえばマグネットの方が適しています。
テーブル下に手探りで小物を貼り付ける目的では、近づけるだけで吸い付くマグネットの方がより便利になります。
またマジックテープより汚れも付きにくく、シンプルな仕上がりを期待できます。
手に握って使うことの多い小物では、マジックテープよりマグネットの方が手触りは良いでしょう。
タイトボンドでマグネットを接着する
単にくっつけるだけならセメダイン、ロックタイト、ボンディックなどいくらでも良い道具がありますが、貼って剥がせることを期待するならタイトボンドでやってみましょう。
テーブル下に磁性ステンレスを設置する
テーブルが金属製でない場合、下準備として磁石がつくように、磁性ステンレス板をテーブル下の小物を貼り付けたい位置に取り付けます。
ちなみに磁石のつかない木製などの壁に取り付けたい場合は、とりあえず磁性鋲を刺してそこにくっつける方法が簡単で賃貸もOKなのでおすすめです。通常の金色画鋲と異なり、磁石が良くつく鋲です。
マグネットをつける場所をテーブルなどの裏側につくるコツ
ステンレス板設置のコツは、先に小物がわのマグネットにステンレス板を付けてから、そのまま対象に押し貼り付ける方法です。
こうすると、ステンレス板の位置調整をする手間が一挙に省けます。
マグネットを耐水コートする
マグネットは100均のネオジム磁石、超強力マグネットを使用します。いちどセロテープなどで仮に貼り付け、テーブル下にくっつけテストして磁石の大きさが適切か確かめてください。
1つの小物につき、マグネットはできれば2つが良いです。1つだと小物が回転するからです。また、重さを分担できるので一つ一つのマグネットを小さく保つことができ、より剥がれにくく接着できるようになります。
磁石が大きすぎると磁力が強すぎて失敗することがあるので、出来る限り小さい磁石で済ませた方が性能的にも経済的にも良いです。できれば13㎜(4個入り)以下となるサイズの中から一粒選んで持ってくるのが適切です。
磁石を決めたら 100均超強力マグネット 防水加工して水場で使う方法 の記事を参考に、油性ペンによる方法で接着面と側面のみ耐水コートします。100均マグネットはメッキの精度が低く、接着剤によって錆びることがあるためです。
正面は塗らずに残します。正面はテーブル下にくっつけたり剥がしたりで頻繁に摩擦するので、塗ってもハゲてしまいます。
マグネットを接着する
接着面の汚れを取り、マグネットの耐水コートした方の面にタイトボンドをごく薄く塗ります。また、小物の側のマグネット取付予定位置にも薄く塗ります。
このように接着したい場所の両方の面に塗るのがコツです。塗ったらすぐに貼り合わせず、8分間待ってください。※オープンタイムといいます
8分待ったら、ブチュッと貼り合わせます。多少はみ出してもそのままで、さらに15分待ってください。
あまりに沢山はみ出してしまった場合は、接着剤を付けすぎです。機能には支障ありませんが、一度拭き取り耐水コートから手順をやり直したほうが仕上がりはきれいになります。
はみ出しを整形する
15分経ったら、マグネットの側面に沿って添えるようにタイトボンドを盛って行きます。この側面盛りがないと横ずれ方向の力に弱く剝がれやすくなってしまいます。
接着物は一般に、この横ずれ方向の剥がす力に対抗する力が弱く、破壊されやすいという弱点があります。これをシア破壊といい、これを避けるのが基本的なコツです。
盛ったら24時間乾燥します。きれいに盛れなかった場合は、25分待ってからカッターや爪楊枝で切って整形しておきます。
仕上げ塗装する
固まったタイトボンドは強力ですが、色が茶色でイマイチです。好きな油性ペンで着色してみましょう。
普通だとマグネットかリモコンと同色にして目立たせなくすることが多いと思いますが、誤魔化そうとするとかえって見苦しくなることがあるので、あえて目立つメタリック色を塗ってみると良いと思います。
記事では日本古来の食器修繕法、金継ぎに倣って金色のペンを選択してみました。写真で見る以上に美しくムラなく塗れるのでお勧めします。
はみ出してしまった場合やあとで消したい場合はパストリーゼなどのアルコールを付けて拭けば取れます。
なお、メタリックペンに食品安全性はないので、直接口に触れる部位には使用しないでください。
剥がし方
以上の手順でテーブル下リモコンマグネットは完成です。
不要になったら水を含ませた激落ち君で少し水を付けながらドライヤーで加熱し、横からずらすように剥がす(シア破壊する)とポロッと取れます。糊が残ったらそのまま激落ち君で拭いてください。水を付けるのは、100加熱オーバーを防ぐためです。
ちょっとひと手間でしたが、これで貼って剥がせるあなただけのユニークなカラーデザインマグネットが手に入ります。
テーブル下やリモコンに限らずいろんな場所へいろんな小物で試すことができるので、いろいろやってみても良いかもしれません。
クイックルワイパーや掃除機の棒部分など、いつも立てかけておいて倒れやすく困っていた物に付けるのも捗ります。
コツは、使う道具を使う場所のそばへ配置することと、使用頻度の高いものだけを厳選することです。暇な時に楽しんでみてください。
なお、もっと重いものを浮かせたい場合やテーブル・壁の無い場所で浮かせたい場合は、縦つっぱり棒で浮かせる収納 格安簡単おしゃれにDIY の記事を参考にしてください。
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